Coach Interview - 林 英利コーチ(後編)

荒波の向こうには良いことがある

ーー "長い間、やりたいと思っていたことが思うように進まない中、一方で偶然の機会から始まった活動が順調に進み、「もしかしたら、これが『使命』ではないか」と感じた。" ここまでが前回のお話でした。会社員から起業準備、そしてGCSの運営への参画と変化していったのですね。

 やりたいと思っていた若者サポート事業の内容は、「自分のミッションを見つけることや人生設計、コミュニケーション・スキルの習得」などだったのですが、考えてみたら、この中の一部については、プロコーチとしての活動やGCSのクラスの中などで扱っており、やりたかったことは既に始められていることに気が付きました。

ーー コーチングを活用するようになって、林さんご自身や周囲には、どんな変化がありましたか?

 勤めていた会社の中では、新規事業の開発にコーチングを役立てて、チームのベクトル合わせや関連部署の協力を得ることで事業化に貢献することができました。プライベートでは、娘との関係ですね。大切な時期に「心の絆」のような、よい関係が築けたと思います。そして、一番は自分自身が変わったことだと思います。セルフコーチングができるようになったことや、「強く『こうありたい』と思うことにチャレンジすれば、必ず道は開ける」と思うようになったことです。

 活動拠点を名古屋から東京に移す頃は、大きなことが同時にいくつも重なった時期でした。離婚や家の売却、そして新たな場所で仕事を安定させないといけない状況でしたから。コーチングを学んで、「できないことはない」という気持ちを持てるようになれたこと、自分が決めたことに向かって行く行動力が強くなったことが大きいですね。

ーー それは自信がついたということですか?

 自分の中では、自信がついたという認識はあまりないのですが、「今までこういうことをやってきた。これからはこうする」というような、いたってニュートラルな感じです。そして、自分自身が辛いことも乗り越えて来たからこそクライアントにもそう言えます。「荒波もあるかもしれないけれど、その先にきっと良いことがある」と。心から思えますからね。

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まずは身近な人を笑顔にすること

ーー コーチングを学ばれた方の中には、「これからコーチングをどのように生かそう?」と思われている方も少なくないようですが、何かアドバイスするとしたら?

 一つは、コーチングを学ぼうと思ったきっかけを思いだしていただき、その目標や課題に取り組んでいただくことが基本となると思いますが、私のように、状況や環境が変化している方もいらっしゃるでしょう。コーチングは様々な環境や場面で役立つものですから、生活の一部で使用するというよりは生活全般で活用することで、様々な変化が表れてくるはずです。

 GCS認定コーチの方々の中には、プロコーチとして活躍している方も多いですが、プロコーチになることだけがゴールではありません。パートナーがいる方は、パートナーのサポートが以前より力強くできるようになっているでしょうし、お子さんがいらっしゃる方は、良き「お父さんコーチ」、良き「お母さんコーチ」であること。子どもたちを心から応援し、未来のため、次の世代のために、コーチングは大いに役立つはずです。

ーー まずは身近なところからということですか。

 そうですね。尊敬する70歳のコーチが言っていました。家族からも、「あなたは本当にコーチね」と言われるコーチであるべきだと。プロコーチであれば、「クライアントを探すコーチではなく、クライアントから探されるコーチになりなさい」と。つまり、人間性や内面が大切だということですね。

 私は、コーチとしての第一歩は、まずは身近な人を笑顔にすることではないかと思います。相手のやる気を高めて行動の後押しをするのは、その次でもいいと思います。コーチングを学んで、「さて、これからどうしたらいいんだろう」と思う人は、身近な人と接する中で、じっくりと話を聴いてあげたり、夢や目標を聴いてあげたり、過去の楽しかった話を聴いてあげてもよいでしょう。そうすることで、相手は自然と笑顔になるはずです。そして、その笑顔を増やしていくうちに、自分の今後の活動のヒントが見えてくるのだと思います。

 私にとって一番大切なクライアントは娘です。生涯、娘にとっての最高のコーチでありたいと。娘と接する中で、「今日の自分は娘の最高のコーチとして相応しい行動だったか」など、自分に問いかけをしています。遠方にいるため、娘とは一カ月に一日しか会えないので、一緒に過ごす限られた時間を大切にしたいと思っています。

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夫婦・親子の絆が深まる全国的なセミナーの開催

ーー 最後に、林さんがこれからやっていきたいと思われていることを教えてください。

 「GCSのミッション」でも掲げているように、GCSの目標は、自己実現を果たす人を増やすことで、日本や世界をもっと幸せにすることです。そのためには、社会の最小単位である家族やパートナーとの関係性や相互のサポートはとても大切なものと考えます。そこで、例えば11月22日の「いい夫婦の日」には、「全国一斉 夫婦のためのコミュニケーションセミナー」を、子どもの日には、「全国一斉 親子のためのコミュニケーションセミナー」を全国で継続的に開催していきたいと考えています。全国展開のGCSだからこそできることだと思います。認定コーチの皆さんには、運営アシスタントやファシリテーターとしてご活躍いただければ嬉しいですね。あとは、法人研修などのプログラムを強化していきたいと考えています。

ーー とても素敵な取り組みですね。

 来年は今年以上に活発に活動していきたいと思っています。ありがとうございました。

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Profile
林 英利コーチ
大和ハウス工業(株)、トヨタ自動車(株)等にて、住宅事業、人材育成、新規事業開発等を担当。経営コンサルタントとして、また、若者のライフデザインを支援する事業の開始を目指す中でコーチングに出会う。社内の新規事業開発において、チームの意欲向上や社内協力などの取り付けにコーチングを役立て、事業化に貢献。2012年、プロコーチ・研修講師として独立した後に、GCSの運営に参画し、GCS札幌校、新宿校、池袋校などを立ち上げる。それぞれの人が、生まれ持つ資質を生かし活動することで、本人の充実感の向上と社会貢献が実現できるよう、コーチングスクール運営、講師、プロコーチの活動等を通じてサポートしている。2012年にGCS副代表、2015年にGCS代表に就任。国際コーチ連盟(ICF)日本支部 顧問 >>コーチプロフィールページ

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