「聴いているのに、なぜか深まらない」-コーチングの手応えを変える"自己基盤"という土台

質問の型は覚えた。
沈黙も待てるようになった。
それでも、相手の言葉が浅いまま終わってしまう・・・。
そんな日が続くと、「自分のやり方が間違っているのかな」と不安になります。
でも、うまくいかない理由がいつも"スキル不足"とは限りません。
テクニックより前に、会話の空気を支える土台が揺れているだけ、ということもあります。
今回は、その土台としてGCSが大切にしている「自己基盤」を、肩の力を抜いて眺めてみるコラムです。
スキルを足しても手応えが増えないとき、起きていること
コーチングが噛み合わないときって、不思議と「もっと良い質問を」「もっと上手に」と、外側の技術を増やしたくなります。
もちろん技術は大切です。ただ、外側を足しても変わらないときは、内側の"安定感"が影響していることがあります。
たとえば、こちらが焦っていたり、正解を返したい気持ちが強かったり、評価されたい気持ちが出ていたり。
そんな小さな揺れは、言葉にしなくても相手に伝わります。
相手が安心して話せる空気が薄いと、深い話ほど出てきません。
「自己基盤」とは、自分の状態を整えるための下地
GCSでいう自己基盤は、ざっくり言うと「自分の状態を扱える力」です。
要素としては、次の3つが柱になります。
・自分をよく理解していること(自己理解)
・できていることも、できていないことも、そのまま認められること(自己承認)
・必要な範囲で、自分の思いや考え、体験を言葉にできること(自己開示)
ここで大事なのは、立派な人になることではありません。
むしろ、「揺れている自分に気づける」「揺れを否定しすぎない」「整えながら関われる」。
その現実的な力が、会話の信頼を育てます。
自己基盤が揺れると、会話は"届かない方向"に流れやすい
自己基盤が整っていないと、会話は少しずつズレていきます。
・相手の話を聴きながら、頭の中では次の質問を考えすぎてしまう。
・相手の沈黙を「失敗」に感じて、つい言葉を埋めてしまう。
・優しくしたいのに、なぜか急かすようなトーンになる。
こういうズレは、能力の問題というより"状態"の問題です。
状態が整うと、同じ質問でも届き方が変わります。
相手の言葉が長くなったり、表情がゆるんだりするのは、そのサインかもしれません。
自己基盤は「理解→承認→開示」の順で育ちやすい
自己基盤を整える流れは、とてもシンプルです。
まず、自分を理解する。
次に、その理解した自分を「良い/悪い」で裁かずに認める。
そして、必要な範囲で言葉にして相手と共有する。
この中で多くの人がつまずくのが、「自己理解を深めるって、結局何をすればいいの?」という部分です。
問いが大きすぎて、手が止まってしまうんですよね。
今日からできる"小さな自己理解"の入り口
自己理解は、壮大な自己分析から始めなくて大丈夫です。
おすすめは、まず「最近の反応」を素材にすること。
たとえば、妙にモヤっとした場面をひとつ思い出してみます。
そのとき本当は何を守りたかったのか(安心、評価、時間、関係性...)。
次に同じ場面が来たら、どんな関わり方をしたいのか。
答えがきれいにまとまらなくてもOKです。
「自分はここで反応しやすい」という"気づき"が出てきた時点で、自己基盤はもう少し強くなっています。
ここまで読んで「わかる、でも難しい」と思ったら
自己基盤は、言葉で理解しただけだと抽象のまま残りやすいテーマです。
実際の会話の中で、自分の揺れに気づいたり、整え直したりする"体感"が入ると、急に腑に落ちることがあります。
だからこそ、もし今「自分の場合はどこが揺れやすいんだろう」「一度、コーチングを体験して感覚を掴みたい」と感じたなら、次の一歩は軽くて構いません。
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読むだけでは掴みにくかった"土台"の感覚が、体験でスッと立ち上がってくるかもしれません。