コーチング・スーパービジョン
コーチング・スーパービジョンとは
コーチング・スーパービジョンとは、スーパーバイザーとコーチの二人の専門家が協働し、コーチの実践を支え、質を高め、成長を助ける場です。スーパービジョンの場では、スーパーバイザーと共に、コーチは安全で信頼できる環境の中でコーチングの場での自分の関わり方や、その背景にある関係性・環境も含めて見つめ直します。
スーパービジョンの目的は、単なるコーチングスキルの向上にとどまらず、
・コーチとしての自己理解の深化
・クライアント支援の質の向上
・倫理的判断力の強化
・感情面でのセルフケア
を支援することにあります。
国際コーチング連盟(ICF)では、プロフェッショナル・コーチとしての継続的な学びの一環としてスーパービジョンの実施が推奨されています。また、ICFのチームコーチ認定(ACTC:Advanced Certification in Team Coaching)を取得する要件として、5時間にわたるコーチング・スーパービジョンを受けることが定められています。チームコーチングでは、一対一のコーチング以上に複雑な人間関係や組織の力学を扱うため、スーパーバイザーによるサポートを受けることが重要であると認識されているからです。
コーチング・スーパービジョンは、コーチが自分自身の実践を内省し、専門家としての成熟を進めるための貴重な時間となります。
ぜひ積極的にご活用ください。
通常のコーチング/メンターコーチング/スーパービジョンの違い
通常のコーチング/メンターコーチング/スーパービジョンは、似ているようで目的や焦点(フォーカス)がまったく異なります。以下に「受け手の視点」でで体系的に整理します。
- 目 的
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- 【コーチング】クライアントが未来の目標達成や課題解決に向けて、自分の思考・行動を整理し、主体的な気づきと行動変容につなげるための対話
- 【メンターコーチング】コーチが、コーチングスキルを向上させ、特にICF(国際コーチング連盟)等の資格取得・更新に必要な基準を満たすための具体的なトレーニング
- 【スーパービジョン】プロコーチ・実践者が、実践のケースを素材にあり方・関係・倫理を見直し、感情を整える省察を通して、プロとしての次の打ち手を設計し成長する場
- 対 象
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- 【コーチング】経営者・ビジネスパーソン・個人など、「成長・成果」を望むあらゆる人
- 【メンターコーチング】プロコーチ。特に資格取得を目指すコーチ
- 【スーパービジョン】現役のプロコーチ(資格保持者が多い)。パーソナルセッションだけではなく、チーム・組織案件も扱う
- フォーカス
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- 【コーチング】
・クライアントの目標・課題・価値観
・クライアントの現在と未来に焦点
・コーチはプロセスの伴走者(アドバイスよりも質問・傾聴) - 【メンターコーチング】
・コーチが行なったセッションのスキルやコンピテンシー(ICF基準)を具体的に振り返る
・コーチングの「技術面」や「プロセスの質」を改善
・メンターコーチは「評価者」「指導者」としての立場 - 【スーパービジョン】
・「コーチのあり方」「コーチング関係性」「感情の扱い」「倫理的課題」
・実際のセッションでの自分の内側で起きたこと(葛藤や違和感・身体的反応)、関係者・組織の力学、理論のひっかかりを扱う
・メンターコーチが「スキル」に焦点を当てるのに対し、スーパーバイザーは「あり方(自己基盤)と関係性」に焦点を当て一緒に省察する
- 【コーチング】
- 成 果
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- 【コーチング】
・クライアントが「自分で答えを見つけ」「行動する力を強める」 - 【メンターコーチング】
・コーチングスキルの向上
・ICF基準を満たすコーチングの体得(何が出来ていて、何を伸ばせるかが具体的にわかる)
・認定試験や更新の準備が整う - 【スーパービジョン】
・コーチ自身の心理的安定と倫理的成熟
・コーチング関係の質が高まる
・バーンアウト防止、職業的省察の促進
・コーチ自身の視野が高まる
・コーチ自身の自己理解への深化
・関わりが洗練され、同じパターンでの選択肢が増える
・倫理・境界の整理
・感情・負荷のケアで抱え込みが軽くなる
- 【コーチング】
- 選び方のガイド
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- 自分の人生や事業の意思決定を進めたい → コーチング
- コーチングセッションのICF基準での改善点を知りたい → メンターコーチング
- コーチング実践の中での「違和感・倫理・感情」を安全に整理したい → スーパービジョン
- チーム/組織の複雑さを整理し次の一手を設計したい → スーパービジョン
コーチング・スーパービジョンの実施形態
コーチングスーパービジョンは、一対一形式とグループ形式のいずれかで行なわれます。どちらの形式でも、コーチがテーマを持ち込み、安心して自身の実践を振り返り、気づきを得られる安全で信頼できる場が提供されます。
一対一スーパービジョン(個別スーパービジョン)
- スーパーバイザーとコーチが個別に対話を行なう形式です。
- コーチは、具体的なクライアント事例や自分の関わり方について深く掘り下げながら、コーチングの場での自分の関わり方や、その背景にある関係性・環境も含めて見つめ直します。
- プライベートなテーマや繊細な課題を扱いやすく、コーチ自身の成長に合わせたサポートの場となります。
グループスーパービジョン
- 参加者がそれぞれのテーマや経験を持ちより、グループで一緒に考え、感じながら内省を深めていきます。
- 他のメンバーの話から気づきを得たり、自分の見方が変わったりすることで、学びが自然に広がっていきます。
- こうした対話の積み重ねが、コーチとしての成長を支える大きな力になります。
担当スーパーバイザー
坂本 祐央子(さかもと・ゆみこ)
GCS認定講師
GCS認定プロフェッショナルコーチ
ICF認定コーチ(PCC)
ICF PCCマーカーアセッサートレーニング修了
CSA認定コーチングスーパーバイザー
千葉県出身。大手通信事業者で、大手企業対象の法人営業担当として、ニーズにあったサービスやプロダクト提案で実績を上げる。2011年、独立しコーチングスキルを活かして、組織管理職対象の部下育成のためのコーチングを用いた研修や、大学就活スキル向上講座、ファシリテーションセミナー[...続きを読む]
千葉県出身。大手通信事業者で、大手企業対象の法人営業担当として、ニーズにあったサービスやプロダクト提案で実績を上げる。2011年、独立しコーチングスキルを活かして、組織管理職対象の部下育成のためのコーチングを用いた研修や、大学就活スキル向上講座、ファシリテーションセミナーを実施。医療機関での研修も多数実施。キャリアコンサルタント・ワークショップデザイナーとしても活躍。
坂本コーチ紹介ページ
実施要項/料金
グループスーパービジョン
- 定員
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- 最少催行人員数:3名(最大5名)
- 参加条件
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- GCS認定コーチ以上(GCS以外出身の方はACC以上)
- 全日程参加できること
- 契約中の実践クライアントがいること
(1on1、チームコーチング、有料・無料などは問わない)
- 実施概要
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- 3回(全5時間)
1日目:140分(オリエンテーション30分・スーパービジョン100分・休憩10分)
2日目:スーパービジョン100分
3日目:スーパービジョン100分
- 3回(全5時間)
- 実施形態
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- オンライン
- 料金(5時間)
- 一人あたり 66.000円(税込)
- その他
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- ACC/PCC/MCC取得に必要な学習時間数への充当はできません。
- ACC/PCC/MCC更新に必要な学習時間数への充当が可能です。
- 修了証は発行されません。
グループスーパービジョンの実施日程とお申し込み
- 12/23・1/6・19(火・火・月)各20:00-21:40グループスーパービジョン本部講師:坂本祐央子残席わずか申込
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