沈黙が怖いと感じたら ~コーチングにおける「間」の力~

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銀座コーチングスクール(GCS)広報チーム あかがわ みさこです。
 

コーチングの現場で、クライアントとの間に沈黙が訪れた時、「何か言わなきゃ」「この沈黙を埋めなければ」と焦ってしまうことはありませんか?

特にコーチングを学んだばかりの時は、沈黙を「失敗」や「停滞」と捉えてしまいがちです。

しかし、コーチングにおいて沈黙は恐れるものではなく、
むしろ信頼できる「味方」なのです。

まず知っておきたいのは、沈黙は必ずしも「何も起きていない」状態ではないということ。
むしろその逆で、沈黙の裏でクライアントの内側では何かが動いていることがほとんどです。

自分の気持ちを整理していたり、
今まで気づかなかった視点に出会っていたり、
新たな選択肢を見つけようとしていたり。

そういった「内なる作業」が進んでいるとき、
人は自然と言葉を止めます。

それを無理に言葉で埋めてしまうと、
クライアントはその思考を中断され、
深い気づきのタイミングを逃してしまうことがあります。

では、なぜ私たちは沈黙に不安を感じるのでしょうか。

ひとつは、「沈黙=コミュニケーションの失敗」という社会的な思い込みがあるからです。
会話が続いていない=気まずい、という経験を積み重ねてきたことで、「沈黙は良くないもの」と無意識に捉えてしまうのです。

もうひとつは、「自分がうまくコーチングできていないのでは」という自己不信からくるものです。

しかし、コーチの役割は常に話し続けることではなく、「クライアントが自分自身と向き合える空間・時間を保つこと。」
沈黙はその空間の中にある自然な一部なのです。

大切なのは沈黙を「どう扱うか」。コーチが落ち着いて沈黙を受け入れることで、クライアントは安心して自分の内面に集中できます。

もし沈黙が長く続いた場合は、「今、どんなことが起きていますか?」と優しく問いかけるのもひとつの手です。沈黙を破るというより、その沈黙に関心を向けるイメージです。

また、自分自身が沈黙にどんな感情を持っているのかを見つめ直すことも有効です。
「なぜ私は今、不安になっているんだろう?」
「何に怯えている?」と自問してみることで、
沈黙に対する恐れの正体が見えてくるかもしれません。

沈黙は、言葉以上に雄弁なときがあります。
それは、思考が深まり、感情が揺れ、行動が変化する前触れかもしれません。

だからこそ沈黙を恐れず、むしろ「信じて待つ」という姿勢が、
クライアントとの信頼関係をより深め、変化を支える土台となります。

沈黙に出会ったときは、
「今、大切なことが生まれようとしている。」
と、クライアントの沈黙を見守ってくださいね。

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