具体的行動を設定する

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コーチングセッションの中で、目標設定し、現状を把握したら、その目標を達成するためにどうするかを考えていくことになります。目標を達成するには「行動」しなければなりません。従って、どのような行動をするのか、その内容と手順を具体的に決めることが必要となります。

具体的行動を設定する

成果は行動によってもたらされます。成果を上げ、目標を達成するためには、いかに具体的行動を促すかがポイントとなります。一方的な命令ではなく、共感を踏まえた自発的かつ具体的行動を促すことで、部下のモチベーションも高まるのです。


コーチングセッションの中で、目標設定し、現状を把握したら、その目標を達成するためにどうするかを考えていくことになります。目標を達成するには「行動」しなければなりません。従って、どのような行動をするのか、その内容と手順を具体的に決めることが必要となります。


既にクライアントの頭の中には目標が描かれているので、まずはそれを達成するためのステップを考えていきます。同じ「山の頂上」でも、登るルートはいくつもあるのです。


これを考えるにあたっては、質問のスキルを使い、クライアントから引き出していくことになります。「その目標を達成するとしたら、何をいつ頃までに行なえばよいと思いますか?」のような質問が考えられます。


相手からアイデアを引き出すには、さまざまな可能性の選択肢を挙げさせるようにした方がよいでしょう。最初や二番目くらいに出てくるアイデアは、常日頃、既に頭の中にあるものであることが多いのです。「他には?」といった質問で、頭の奥深くに眠っているようなアイデアまで引き出すことができれば、コーチングの価値は一層、高まります。


また、コーチングセッションでアイデアを生み出していく際は、コーチと共にブレーンストーミングを行なうのもよいでしょう。コーチは「教えない」のが原則ですが、さらに重要なのは、相手の中にあるものを引き出すことです。


状況によっては、「提案」をしてもよいし、それがクライアントの新たなアイデアを引き出すきっかけともなります。コーチとクライアントとの信頼関係が高まり、「教える者」と「教わる者」の関係ではなく、一体となってブレーンストーミングを行なうことができたら、それは理想のセッションだとも言えます。


アイデアを挙げるだけ挙げたら、次はその中から選択をする必要があります。どれが良さそうかは、直感的に決めてもよいでしょう。余計なことをあれこれ考えて行動が阻害されるよりも、早く行動を起こした方がよいからです。


直感のみに完全に依存するのではなく、じっくり「考える」ことが必要な場合は、一つ一つのアイデア(選択肢)について、その選択肢を選んだら、将来、何が起こるかを相手に考えてもらうようにします。


「もしそれを選んだとしたら、どうなると思いますか?」といった質問が使えるでしょう。最も良い結果が得られるであろうものを、選択すればよいのです。


とるべき選択肢が決まれば、目標達成へ向けてのおおまかな進路は明らかになります。次は、さらに具体的な行動へと落とし込んでいく作業に取り組みます。「具体的な行動」とは、それを文章で見て、何をやればよいのかが、すぐにわかるような行動のことです。


例えば、単に「英語の勉強をする」といった内容では、現実問題として、なかなか行動に結びつかないでしょう。「英語で日記をつける」、「毎日英単語を10個覚える」、といった内容になると、具体的な行動につながりやすくなります。


優秀なコーチは、具体的な行動を決めていく上での、いわば「突っ込み」が非常に上手いのです。クライアントが「英語で日記をつける」ことを決めたとすると、「いつ書きましょうか?」「どこで書きましょうか?」「どんな日記帳にしましょうか?」「どうやって書きますか? ワープロにしましょうか? それとも手書きにしましょうか?」・・といった具合に、次から次へと質問を繰り出していきます。基本的には、いわゆる「5W1H」の質問を使います。


これが上手出来るようになるコツは、クライアントがその行動を行なう際のイメージを、コーチ自身も頭の中で描いていくことです。そして、不明な点を、クライアントへの質問として投げかけるのです。


クライアントも当然、質問への回答を考えることで、頭の中にイメージが描かれます。そうすることで、コーチとクライアントの持つイメージが共有され、一体感が醸成され、そして行動へのモチベーションも高まります。コーチという存在に対する信頼感が築かれるからです。


質問を繰り出す際に注意しなければならないのは、それが「詰問」にならないようにすることです。「いつやりますか?」「どこでやりますか?」「どうやってやりますか?」と、立て続けに質問されることは、かなりの「圧迫」になります。かと言って、それをあいまいにしないのが、コーチの役目であるのです。


「圧迫」になるのは、コーチとクライントが、質問者(尋問者)と回答者との対立関係になるからです。コーチとクライアントとの関係は、「対立」ではなく「協業」「共感」であって、コーチはクライアントの「伴走者」なのです。


部下の具体的な行動を促していくのに「5W1H」の質問を、「尋問者」としてではなく「伴走者」として行ってみて欲しいと思います。部下との間の一体感が醸成されれば、部下の目が輝き、行動も変わってくるはずです。

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  • 【2】質問で引き出す
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