なぜ、セルフケアが必要なのか?~ストレスに流されない自分でいるために~
銀座コーチングスクール(GCS)広報チーム 森水三香子です。
「最近、なんとなく集中力が続かない」「知らず知らずイライラしている自分がいる」
そんな感覚を覚えることはありませんか?
それはもしかすると、自分のストレス状態に気づくサインかもしれません。
私たちは日々、環境の変化や対人関係、仕事の負荷にさらされながら生きています。
しかも、周囲も忙しく、声をかけられるタイミングも限られている。
だからこそ、「自分の調子を整えること=セルフケア」がますます重要になってきています。
ここで言うセルフケアとは、特別なことではありません。
「自分の状態に気づき、必要に応じて整える力」です。
たとえば、
・午前中に集中力が出やすいなら大事な仕事をそこに集める
・疲れている日には、あえて何もしない時間を予定に入れる
・「なぜこんなに焦っているのか?」を立ち止まってメモしてみる
こうした小さな調整は、単なる気分転換ではなく、自分の働き方や暮らし方に「意図」を取り戻す行為です。
では、そのベースとなる「ストレス」について、少し視点を深めてみましょう。
多くの人が「ストレス=悪いもの」と思いがちですが、実はそうではありません。
ストレスには「良いストレス(適度な刺激)」と「悪いストレス(過剰・慢性的な負荷)」があります。
米国の研究で知られる「ヤーキーズ・ドッドソンの法則」では、ストレスがゼロでもパフォーマンスは上がらず、
適度な緊張がある方が集中力が高まり、成果を出しやすいと示されています。
つまり、まったくストレスがない状態は、むしろパフォーマンスが落ちるのです。
重要なのは、「どんなストレスに、どんなふうに反応しているか」に気づくこと。
例えば同じプレゼン準備でも、「成長できる挑戦」と捉える人もいれば、
「失敗したら終わりだ」と捉える人もいます。
起きている出来事ではなく、自分の捉え方がストレスの質を決めているのです。
ここにコーチングの視点が大いに役立ちます。
クライアントの語る悩みの裏にある「意味づけ」や「信念」に問いを投げかけるように、まずは自分自身に対しても、
これは本当に今の自分に必要なプレッシャーか?
私はどんな価値観でこの状況を見ているのか?
他にも選択肢はあるのではないか?
と、問いかけてみましょう。
セルフケアとは、こうした問いを自分自身に向ける習慣とも言えるかもしれません。
心身の状態に気づくこと。自分の反応のパターンを知ること。
そして、必要なときには環境や行動を意図的に調整すること。
それは、目の前の仕事や人間関係だけでなく、「自分らしく在る」ための土台をつくることでもあります。
まずは一日一回、自分にこんな問いを投げかけてみてください。
「今、自分はどんな状態だろう? 何があったら、もう少し整うだろう?」