「ちゃんと聴いているつもり」が、一番もったいない!

銀座コーチングスクール(GCS)広報チーム 森水三香子です。
「1on1をやっているのに、部下が本音を話してくれない」
「毎回それなりに話して終わるけれど、手応えがない」
管理職の方から、よく聞く声です。
多くの場合、原因はスキル不足ではありません。
実は「聴いているつもり」になっている状態が、1on1を浅くしています。
私たちは部下の話を聴きながら、無意識のうちに整理や判断をしています。
「それはつまりこういう意味だ」
「前にも似た話があった」
そう考えた瞬間、注意は相手ではなく、自分の解釈に向いています。
これは間違いではありません。
ただ、その一瞬で、相手の思考から離れてしまいます。
本音が出てくる1on1に共通しているのは、理解しようとする前に、受け取る時間がある点です。
つまり「認める」スキルですね。
たとえば部下が
「最近、仕事がやりづらくて・・」
と話したとき
「業務量が多いから?」
「人間関係?」
と、すぐに質問を重ねていないでしょうか。
ここで一度立ち止まり
「やりづらさを感じているんですね」
と、そのまま返してみてください。
それだけで、部下は自分の内側にもう一度目を向け始めます。
言葉になりきっていなかった感覚が、少しずつ整理されていきます。
1on1は、問題解決の場である前に、思考が育つ場です。
考えが言葉になり、言葉になる過程で、本人の中に納得が生まれます。
上司の役割は、答えを出す役ではありません。
考えが動く余白をつくる役割です。
次の1on1で、もし一つだけ意識するとしたら
「次に何を聞くか」ではなく
「今、目の前の相手は何を大切にしながら話しているのか」
そこに注意を向けてみてください。
1on1の質は、話題の良し悪しでは決まりません。
「どれだけ相手の世界に滞在できたか」で決まります。
その小さな違いが、信頼の深まりや行動の変化につながっていきます。