「こぼさないでね」が、こぼれる理由

銀座コーチングスクール(GCS)広報チーム 森水三香子です。
「牛乳こぼさないでね」
コップを持って歩く子どもにそう声をかけた直後に、バシャっとこぼす。
そんな経験はありませんか。
ちゃんと注意したはずなのに、なぜかうまくいかない。
むしろ、言ったあとに限って起きる。
実はこれ、伝え方の問題かもしれません。
人は、「やらないように」と言われた内容よりも、
頭の中に浮かんだイメージに引っ張られます。
「こぼさないで」と言われると、
無意識には【こぼれている場面】が浮かびます。
コップが傾いて、牛乳が広がっていく様子。
それが一瞬でもイメージされると、身体はそちらに引き寄せられる。
つまり、止めたいはずの行動を、逆に強化してしまっている状態です。
では、どうすればいいのか。
ポイントはシンプルです。
やってほしい動きを、そのまま言葉にする。
たとえば、
「コップをしっかり持ってね」
「ゆっくり運ぼう」
「テーブルにそっと置こうか」
こうした声かけでは、頭の中に浮かぶ場面が変わります。
手で支えている様子、慎重に運ぶ姿、静かに置く動き。
そのイメージに沿って、行動も整っていきます。
これは子どもへの関わりに限りません。
職場でも、同じズレが起きています。
「ミスしないで」
「ちゃんとやって」
「気をつけて」
よく使われる言葉ですが、どれも具体的な動きが見えません。
受け取った側の頭の中には、「ミスしている場面」や「うまくいっていない状態」が浮かびやすい。
結果として、望まない方向に意識が向いてしまいます。
少し言い換えるだけで、伝わり方は変わります。
「どんな仕上がりだと安心できそう?」
「今回、どんな状態を目指したい?」
「うまくいっている時って、どんな感じ?」
こうした問いかけは、相手の中に【望む状態】を描かせます。
イメージが具体になるほど、行動も自然とそこに近づいていきます。
コーチングで大切にしているのも、ここです。
何を避けるかではなく、どう在りたいか。
どんな状態を実現したいのか。
人は、禁止では動きません。
描いたイメージに引っ張られて動いていきます。
日常の何気ないひと言も、同じです。
無意識に使っている言葉が、
相手の中にどんな場面を思い浮かべさせているのか。
少しだけ意識してみると、関わり方が変わります。
「こぼさないでね」と伝えるか、
「ゆっくり持とうね」と伝えるか。
その違いが、目の前の行動を変えていきます。
今、目の前の人に伝えているのは、
避けたい未来でしょうか。
それとも、実現したい姿でしょうか。
銀座コーチングスクールでは、
こうした「ありたい姿を引き出す関わり」を、実践的に学ぶ場を用意しています。
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