レジリエンスとストレングスの違い~そしてトランスフォーメーションへ

思いがけない出来事に直面したとき、人は一時的に立ち止まることがあります。
仕事での失敗、人間関係のすれ違い、環境の変化。頭では前に進みたいと思っていても、心が追いつかないこともあるでしょう。
そんなときに語られる言葉に、「レジリエンス」と「ストレングス」があります。
どちらも人の中にある力を表す言葉ですが、見ているものは少し違います。そして、その二つを丁寧に見つめていく先には、「トランスフォーメーション」と呼ばれる変化の可能性が開かれていきます。
レジリエンスは、回復していく力
レジリエンスとは、困難やストレスを経験したあとに、少しずつ本来の状態へ戻っていく力のことです。
それは、何があっても平気でいられる強さではありません。傷つかないことでも、すぐに元気になることでもありません。
落ち込む。迷う。立ち止まる。
それでも、安心できる関係や時間の中で、自分の感覚を少しずつ取り戻していく。
そのしなやかな回復のプロセスが、レジリエンスです。
コーチングでは、相手が安心して話せる場をつくることを大切にします。
否定されず、急かされず、今の状態を受け止めてもらうことで、人は少しずつ自分の言葉を取り戻していきます。
ストレングスは、その人にすでにある力
ストレングスとは、その人がもともと持っている強みや資質のことです。
得意なこと、自然にできること、人からよく頼られること。あるいは、自分では当たり前すぎて気づいていない力も含まれます。
困難の中にいるとき、人は自分の弱さや足りなさばかりに目が向きがちです。
けれど、そこにも必ず、その人を支えてきた力があります。
たとえば、周囲に助けを求められる力。
小さな変化に気づく力。
最後まで考え続ける力。
人とのつながりを大切にする力。
コーチングでは、そうしたストレングスを言葉にしていきます。
「自分には何もない」と感じていた人が、自分の中にすでにある力に気づくとき、次の一歩を選ぶ感覚が少しずつ戻ってくるのです。
回復の先に、変化が生まれることがある
レジリエンスは、元に戻る力です。
ストレングスは、その人の中にある力です。
そして、その先に起こることがあるのが、トランスフォーメーションです。
トランスフォーメーションとは、経験を通じて、価値観や在り方が変わっていくことです。
つらい出来事を「よかったこと」と言い換える必要はありません。無理に意味づける必要もありません。
ただ、その経験を通して、これから何を大切にしたいのか。
どんな自分でありたいのか。
どのように人と関わり、どのように歩んでいきたいのか。
そんな問いに向き合う中で、以前とは少し違う選択が見えてくることがあります。
それは、困難を乗り越えた先に生まれる、その人なりの変化なのかもしれません。
決めつけずに、今とこれからに伴走する
大切なのは、相手を決めつけないことです。
今は回復の途中にいるのかもしれません。すでに新しい変化の入口に立っているのかもしれません。あるいは、そのあいだを行き来しているのかもしれません。
コーチングは、相手の状態を一方的に判断するものではありません。
「今、どんなことを感じているのか」
「これまで、どんな力が支えになってきたのか」
「これから、どのように在りたいのか」
こうした問いを通じて、相手が自分自身のペースで気づき、選び、進んでいくことを支えていきます。
一方で、深いトラウマの治療や感情の専門的なケアは、コーチングだけで扱う領域ではありません。必要に応じて専門家につなぐことも、相手を大切にする関わりの一部です。
人の力を信じる関わりを学ぶ
人は、困難の中でも回復する力を持っています。
そして、すでに自分の中にある強みを手がかりに、これからの在り方を選び直していくこともできます。
その力に気づくためには、安心して話せる場と、自分の言葉を丁寧に聴いてもらう時間が必要なことがあります。
もし、部下や家族、身近な人の回復や成長を支えたい、自分自身の強みやこれからの在り方を見つめ直したいと感じているなら、コーチングに触れてみることはよいきっかけになります。
銀座コーチングスクールの無料体験講座では、コーチングの基本的な考え方や、相手の中にある力を見つめ、これからの一歩を支える対話を実際に体験できます。
レジリエンス、ストレングス、そしてトランスフォーメーションを、知識としてだけでなく、対話の中で感じてみてください。
人は、回復する力と、すでにある強みを持っています。
その力に光を当て、これからの変化へつなげる対話を、銀座コーチングスクールの無料体験講座で体験してみませんか。