「質問」が機能するとは?

 

question201204

管理職やリーダーが、部下の自立支援のために、なぜコーチングを学ぶのか?

その目的のひとつには、部下の「考える」能力を支援することがあげられます。

 

質問して、考える、

考えについて部下が話す、

上司が、その話を聴く

 

 とても、シンプルな対話の流れではありますが、なかなか簡単には進みません。

 以前、とあるA企業様の管理職研修でご依頼を頂いた際に、

「コーチングの対話事例が欲しい」というご要望があり、

その会話事例をもとに演習したことがありました。

 

 会話事例を見た受講生の方々からは、初めて使うような質問も含まれていたので

戸惑いが感じられましたが、演習終了後にはこんな感想がありました。

 

・「コーチ側でやっているときは、質問の意図がわかりづらかったけど、

クライアントが話しているのを聞いて理解が深まった。」

・「似たような質問もあったが、クライアント役として質問されたとき

には同じ質問のように感じられなかった。」

・「クライアント役をやっていたときに、最初は言葉に詰まったが、

だんだん自分の思いや考えが整理できたのが不思議な感覚だった。」


 

 部下との普段の会話で考えてもらう質問をしていたつもりが、

自分が欲しい答えを引き出す質問になっていることに気づいたようでした。

そして、同じように「コーチングの対話事例が欲しい」というご要望があったB企業様。

A企業様と同様の反応を期待したのですが、B企業様の受講生からは、

下記のような感想をシェアいただきました。

 

・「コーチ役として、自分が答えられないような質問をしていいのかと不安になった」

・「経験したことのない質問に、どう答えたらいいのかわからなかった。」

・「コーチ役の方に、あのように答えたのですが、あの答え方で合っていたのだろうか。」 

 

 同じ演習を行っても、このように受け取り方の違いが生じます。上記の感想から

上司部下の間で下記のような関係性が成り立っているように感じられました。


・「上司が質問する時は、上司が答えをもっている。」

・「部下は上司の質問に正しい答えを言わなくてはいけない。」

・「上司・部下に関わらず質問を受けたら、正しい答えを伝えるべきである。」



 どちらの企業文化がいい、悪いということではありません。
実際に上司部下のコミュニケーションで効果的な質問をする際や、1on1を実践する際に
今までの職場の関係性にも理解を示しながら、導入していくことが成果につながります。

もし上司として質問をしたときに、部下が正しい答えを言わなくはいけないと思っているのだとしたら、
そして部下が当事者意識をもって仕事に取り組むようにするには、
部下がどんな考えをもっていても、その考えに対して評価や否定をすることなく、
「そう、思った理由を教えてくれないか?」と相手に興味を示した上で、反応してみましょう。

 

もし、アドバイスや修正をした方がよいと判断したら、

部下の話を聴ききってから伝えてみる。

そうすることが部下自身の成長にも、

仕事上のパフォーマンス向上にも役立つでしょう。


 自分の質問が機能しないようであれば、質問のバリエーションを増やす、
もしくは相手は「質問」をどのように捉えているのか?
をぜひ見直してみてください。


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