聴くスキルと『オートクライン効果』
コーチングを学んでいない方でも、管理職研修やリーダー研修の中で、
コミュニケーション向上や部下育成がテーマになっているものなら、
聴くスキルは必須項目に入っていると思います。
聴くスキルのイメージを尋ねると、
『あー、あの、うんうんって、相づちするやつですよね』
とか、
『相づち打ちたいんですけど、そもそもしゃべってくれないんですよね』
など、
【相づちをうつこと】をイメージしている方が多い印象を受けます。
相づちは大切なスキルではありますが、
そもそも、なぜ相づちのでしょう?
管理職やリーダーと部下の話す割合は、8対2が望ましいと言われています。
部下の話す量が多いことで得られるメリットは、
上司が得たい情報を収集することではなく、
部下自身が自分が思っていることや、考えていることを、
部下自身が自覚することです。
その効果を
『オートクライン効果』
と呼んでいます。
オートクライン効果とは、
自分が相手に対して喋っているにもかかわらず、そのアウトプットによって
自分自身が「自分はこんなことを考えていたんだ」と認識したり、
「私が気になっていたことはコレだ!」と発見したりすることです。
部下に部下自身の状況を認識してもらうには、たくさん話してもらう必要があり、
そのために上司は十分に相手の話を聴くスキルが求められるのです。
人は、誰かと会話をしている時に、相手に言葉を届けるだけでなく、
自分自身にその言葉が届いています。
新たな気づきや発見を促す、オートクライン効果を意識してみましょう。
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