リフレクション(振り返り力)の重要性と効果

コーチングの国際資格を取得して専門性を高めたい管理職/ビジネスリーダーとしてキャリアアップしたい

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リーダーのみなさんは、部下の仕事が上手く進まなかったり失敗した場合、リフレクション(振り返り)をしているでしょうか?それとも反省を促しているでしょうか?

似たような振り返りでも、リフレクションと反省のアプローチには、違いがあります。そして、リフレクション(振り返り)を促すことは反省よりも成長支援に効果的です。なぜなら、リフレクションは単なる反省以上の意味を持ち、より深い学びと成長を促すからです。

反省の特徴ですが、反省は過去の行動や結果に対する自己批判的な反省に焦点を当てるアプローチです。一方、リフレクションは過去の経験を客観的に振り返り、理解や洞察を得るプロセスです。リフレクションは過去の出来事を客観的に評価し、自己の成長や改善の方向性を見出すことに重点を置いています。このようなアプローチは、部下に対して建設的な学びと成長の機会を提供することができます。

では具体的なアプローチ方法として、反省とリフレクションの質問例をご紹介しましょう。

<反省の質問例>

  • この状況で何が上手くいかなかったと感じますか?
  • なぜその行動を選んだのか、どのような考えがあったのですか?
  • 他の選択肢やアプローチは考えましたか?それを選ばなかった理由は何ですか?
  • 自分の行動によって他の人にどのような影響を与えましたか?
  • この結果を受けて、何を改善すべきだと感じますか?

<リフレクションの質問例>

  • この経験から何を学びましたか?どのような洞察が得られましたか?
  • 成功した要因や失敗の原因は何だと考えますか?
  • 自分の行動や思考において、どのようなパターンや傾向が見えましたか?
  • 自分の強みや成長のポイントは何だと思いますか?
  • 今後同じような状況に直面した場合、どのように対応しますか?


それぞれの質問を受けると、どんな気持ちになるでしょうか?意欲的な行動が引き出されるでしょうか?

目的は意欲的な行動や成長だったとしても、アプローチの違いによって「心の動き」や「物事の捉え方」、「行動」が異なります。過去の成功や失敗に対する反省や振り返りを通じて、新たな知識や洞察を獲得し、同じ過ちを繰り返さないようにする学びのサイクルを通して、成長を促し成果につなげる行動の支援をしていきましょう。

 

(執筆:銀座コーチングスクール法人事業部・葉山みなみ)