葉山 みなみ

葉山正面

銀座コーチングスクール 法人事業マネジャー
GCS認定プロフェッショナルコーチ
GCS横浜校 代表

株式会社 エドウィン(本社営業)、国際武道大学(学校事務)、株式会社ジオス(英会話学校の学校運営、エリアマネージャー、本社会長室)を経て、2001年ソフトバンク株式会社に採用担当として入社。海外での新卒採用、管理部門の中途採用、「人事100人採用」「新卒3,000人採用」のプロジェクトリーダー、健康管理センター発足など、企業急成長期の人事・採用活動に邁進。在職中は約10,000人の面接をこなす。2007年にキャリアディベロップメントアドバイザー(CDA)、2009年にGCS認定コーチ資格を取得する。2014年から神奈川エリアでGCSのスクール運営を担当。2016年からは、GCSの法人窓口のメイン担当として、メーカー、IT関連企業、接客・販売業、塾講師等、様々な業種へ研修を企画し、自らも講師として登壇。管理職や次世代リーダー向けのコーチングでは、現場に理解のあるアプローチとして定評がある。

研修効果を生み出す環境づくりが大切です

─コーチングとの出会いについて教えてください。

 キャリアカウンセリングの資格をとって社外でも活動していたころ、先輩カウンセラーが相談者にアドバイスしているのを聞いてなんだか違和感を感じたんです。「私が求めていた関わり方じゃないな・・」って。もともとキャリアカウンセリングの資格を取ろうとおもったきっかけは、採用担当として面談者のやってみたいことや相手の本音を引き出すスキルを身につけたいことだったのですが、残念ながらそのスキルを実践しているカウンセラーが見当たらなかったんですよね。なんだか違うな~と思っていたときに、情報として入ってきたのが「コーチング」でした。

─その後、コーチングをどのように活かされたのですか

 2009年認定コーチ取得後は、まず社内で部下にも上司にもコーチングを実践しました。この経験は、現在外部コーチとして管理職の方やリーダーの方にコーチングする際、とても有効な情報源になっているようです。私自身、認定コーチになってもひとりの人間・・・。コーチングがわかっていても、なかなか効果的に使えないことにも一喜一憂している時期がありました。だからこそ、管理職やリーダーの気持ちがよくわかります。そんな私が、あきらめずにコーチングを実践していく中で、部下が劇的に成長したり、その成長を上司に評価してもらったり、また苦手な上司と戦う(笑)ことなく仕事を進めていくことのスタイルを身につけることができました。また2014年からはコーチングを講師の立場で、銀座コーチングスクールや様々な企業に向けて研修を行いました。

─以前、企業研修で受講者が「コーチングの必要性がわからない」という発言があって、場が凍り付いたというお話を伺いました。その時は、どのように対応されたのですか?

 一瞬、頭が真っ白になりました(苦笑)さらにその瞬間、自分が受講者(発言者)の立場になったらどうだろう?と自問自答して、口から出た言葉は「コーチングの必要性がわからない・・そいう捉え方もありますね。」「自分たちにとって、本当に必要なのかどうなのかって考えてしまうこともありますね。」でした。そこからは、まず研修内容の説明ではなく、受講生の受講目的や職場での課題についてあらためて共有し、その目的や課題に対して学びをどう活かしていくのかを一緒に考えていく姿勢を示したところ、講師、受講生という関係ではなく、ひとつのチームとして学びを深めていく研修となりました。私にとっても忘れられない経験です。

─講師としてもご活躍ですが、法人研修の窓口として研修の企画からご提案までご担当されていると伺いました。どのようなお問合せが多いですか?

はい。ここ1~2年ですが、働き方改革の影響もあるのでしょうか、限られた時間の中でより効果的な研修を導入したいというニーズをもつ企業が増えてきたように思います。コーチング研修の中身というよりお問合せの最初からカスタマイズできるかどうかを確認される担当者様もいらっしゃいます。カスタマイズの目的としては、より自社のニーズにマッチしたものを導入したいという意向があるようですね。例えば「目標管理面談に向けたものとして・・」「1on1を導入するために・・・」「部門間の交流促進を図るために・・」「OJTリーダーとしてのコミュニケーションを・・」など、ご要望も様々です。そのニーズに合わせた研修プランをご提案するようにしています。 残念ながら、お問合せの頂いた時点で「研修ニーズ(目的、要望)」が不明確だったり、お問合せいただいた後に社内で研修目的を考え始めると、どんな研修が自社にとって最適なのか、何のための研修なのか迷走してしまうようです。 「コーチング研修」自体が目的になるのではなく、コーチングを学んで手に入れたい状態を明確化することをを大切にしながらご要望に沿って対応するようにしています。

─最後に、企業の人事・研修担当者の方々にメッセージがあればお願いいたします。

 そうですね。担当者の方とお打ち合わせをする中で、どの企業様も研修導入の際に抱えている共通の課題は、「人材不足」「育成マネジメント強化」だと感じていて・・。
その課題に向けて企画・実施した研修を「すぐに」課題解決につなげたい。参加者自身がが現場に戻った後、「すぐに」行動変容する研修を導入したい。というニーズが伝わってくるのですが、 それには、大事なポイントが2つあると考えています。

ひとつは、実践をイメージできる研修であること。
ふたつめは、研修で学んだことを実践できる環境であること。

人材マネジメントにはコミュニケーションが不可欠で、コミュニケーションで結果を出すには、スポーツ同様にトレーニング期間も必要です。意欲的にトレーニングを続けていただくためにも、 研修後に参加者が勇気をもって実践した時に受け入れる体制が大事ではないかと思っています。だからこそ、研修効果を生み出す環境づくりについて一緒に考えていきたい・・。そう、感じています。

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