向川 敏秀

向川C?

GCS認定講師
GCS認定プロフェッショナルコーチ
GCS銀座一丁目校 代表

 1965年生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、積水ハウス株式会社に入社。マンション経営等、不動産経営の企画・営業に従事。バブル崩壊後の不動産不況の中、賃貸市場の実態を足で調べ、顧客の信頼を獲得。トップセールスとして活躍する。その後、マーケティング分野でのキャリアアップを目指し、ITベンチャー企業を経て、松下電器産業に入社。消費者向け通信機器のマーケティング戦略を担当、市場シェアNo1奪還、ファンの拡大に貢献。  2008年、マーケティングを軸に経営コンサルタントとして独立起業。「顧客ロイヤルティこそ最大の競争優位性」を信条に、戦略立案とチームワーク形成を支援。コンサルティング力とコーチとして可能性を引き出すコミュニケーション力に定評がある。

大切にしていることは、パーソナルビジョン、チームワークそして成果です。

─マーケティングを軸にコンサルタントや講師としてご活躍されていらっしゃいますが、どんなきっかけでお仕事の軸になったのですか?

 バルブ崩壊後、マンションの企画営業として新規獲得が難しくなってきたころに、マーケティングを学び始めました。学ぶ前までは、プロダクトアウト的な考え方だったんですけど、視点が変わってお客様視点でマンション経営を考えることができるようになったんです。どうしたら入居者がたくさん集まってくるだろう・・・しかも、30年というマンション経営で、どうしたら安定的な経営ができるだろう?って突き詰めていったときに、そもそも入居者は何を求めているのだろうというところから考えるようになったんです。入居者の夢のある暮らしを考えられるようになったら、他で企画していないようなアイディアがどんどん出てくるようになって、それが楽しくなっていったんです。そのころ、家庭菜園の先駆けだったり、ペット対応マンションなんかも考えていた時期でしたね(笑)

向川C2

─お客様のニーズに応えることがコンサルタントの軸になられたんですね。そんな向川コーチが、コーチングに出会ったのは?

 経営コンサルタントとして軌道に乗っているころ、そう、2010年前後かな、どんなに優れた戦略を描いても、モチベーションが低くてなかなか成果が出ない。そんなチームをコンサルすることになったんです。そんなチームだとメンバー同士も仲が悪くなるし、派閥までできちゃったりして、なんだか全然ダメ。「どうしたらこの人たちが一生懸命に取り組んでくれるのかなぁ。今回のメンバーいやだな~」って思うようになって、それを克服しなくちゃって思ったんですよね。そんな時にGCSの体験講座を受けたんです。それで、「これだ!これ(コーチング)を実践したらやらされている感の人たちに手を差し伸べることができる!」って思って、速攻で認定コーチになるスケジュールを立てました(笑)

─「これだ!」と思ったのは、具体的にどんなところだったんですか?

 やらされている感の人たちには、とにかくアドバイスや提案しないほうがよい。逆にその人たちがやりたいことを引き出してあげたり、理想像を描いてあげる。そういうコミュニケーション方法がコーチングで、そのコーチングを活かすことで、やらされている感満載のひとたちでも変わる気がしたんです。

─コーチングを活かすことで、どんな変化を感じることができました?

 今まで、コンサルティング、ティーチング中心でプロジェクトの成果を出すことに従事していましたが、コンサルティングとコーチングを並行して行うようになって、モチベーションの低いチームでも成果を出す支援ができるようになりました。例えば、メンバーひとりひとりに、「本当は、この会社でどう活躍したいのか?」「どういうキャリアプランを描いているのか?」とか、「それを実行するために何をやりたいのかとか?」なんて聞いてみたり、このプロジェクトはその人にとって価値があるのかないのか?どんな価値があるのか?を話し合うようになりました。ひとりひとり、プロジェクトに対する価値観、自分にとってどういう価値があるのかを見つけてもらって、行動に起こしてもらうようにしてもらったんです。それが自然とモチベーションにつながり、最終的にチームワークの形成にもつながりました。  実は、娘にも実践していまして・・・(笑)。良かれと思って行っていた「アドバイス」や「提案」をせず娘の思いを優先して受け止めることで、娘から意見を求めてきたり、相談してくれるように変わってきました。

─向川コーチの研修にはどんな特徴がありますか?

 研修受講自体が目的にならないように、研修で学んだことが「実務」に落とし込めるような内容にしています。そのためにはクライアントの事業戦略を把握し、今回の受講対象者がどういうポジションにいて、今後どういうビジョンを描き、どういう行動をとっていく必要があるのかを考えて対応しています。それから、ただスキルを学ぶのではなく、会議の仕切り方、マネジメントがとるべきPDCAだとか、リーダーのビジョンの描き方とか、実際の職場で課題に感じていそうな状況をイメージしながら話をするかな。そうすると研修の学びと職場が結び付くと思うんです。あとは・・・場づくりも大切にしていますかね。とにかく明るく、楽しくやる!をモットーにしているので、みなさんにアイスブレイクでウキウキしたこと、ワクワクしたことなんかもシェアしてもらうようにしています。

─最後に、講師として大切にしていることを教えてください。

 研修講師としては、コーチング研修に関わらず、経営戦略、マーケティング戦略、リーダーシップ、ロジカルシンキング、プレゼンテーション、ファシリテーションも行っています。
 その中で大切にしていることは、「パーソナルビジョン」、「チームワーク」、そして「成果」ですね。ビジネスパーソンとして、自分が求めるキャリアビジョン、ライフビジョンが描けるようになること。そのビジョンをチームに活かすこと、そして実践の場で使える、成果を出せるようになることにこだわっています。