Coach Interview - 森 英樹 コーチ(後編)

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より良い社会への変革を担うコーチたちを送り出したい

 4年ぶりにGCSの代表に復帰する森英樹認定委員長(9月現在)に登場いただき、GCSのコーチングメソッドの構築を中心にスクールの礎を築いた森さんが思い描く、GCSの未来についてお話をうかがいました。
(聞き手:山上 晴美コーチ)

インタビュー

世の中に広がると感じたコーチングとの出会い

ーー いいですね。そういう話には興味をもってもらえそうですね。ところで、代表に戻られる経緯については前回のインタビューで林さんから聴いていますがちょっと驚きました。戻られてうれしいことではありますが。

 いろいろな見方があると思うのですが、林さんが辞めるため、とりあえずピンチヒッター的に代表を務めるというわけではありません。もちろん、これから何が起こるかはわかりませんが、腰掛け的ではなく、やるなら最低10年くらいはやる覚悟でいます。私が社長を務めるGCSの運営会社のアンテレクトは、10年後のビジョンを打ち出していますので、10年後の70歳までは働くつもりでいます。人生100年時代ですからね。

ーー 代表復帰という話になった時、率直にどんな気持ちになりましたか?

 うーん。えー、最初は「もう勘弁してよ」という思いもありましたが(笑)。ですがそれも、創業時の思いを振り返った時、まだ理想の状態にまでは至っていないということがありましたので、「もうひと花、咲かせたい!」という気持ちになってきました。林さんが作ってくれた新たな土台を使って、もっとやれるはず、という思いもありましたね。

ーー ご隠居さんになってしまうのは早いですよね。

 そうですね。若い頃は50歳で引退なんて思っていましたが、実際、間もなく還暦という年齢になっても、まだまだ体も元気だし、やりたいこともたくさんありますし。

ーー そもそも、森さんがコーチングに着目した理由や、これでやっていこうという決め手はどこにあったのですか?

 コーチングという言葉を最初に耳にし、いったい何なのか、早速調べてみたところ、「これは、いい!」と直感しました。当時、コンサルタントとしてキャリア10年程度だった頃で、一方的にクライアントに教えるだけでは成果が出にくく、クライアントが自分たちで主体的にやる気を出すことが不可欠だということがわかっていました。特に私のような戦略のコンサルタントは、クライアント同士の競合を避けるため、少なくとも同時期には一業種一社しかクライアントにしません。業種を絞らないため、クライアントの業種についての知識ではクライアントにはかないません。そこで、知ったかぶりをして指導するのではなく、原理原則を教えつつも、自分たちで答えを考えてもらうことが必要でした。その答えを引き出すために、ありとあらゆる質問を投げかけていきましたし、本音で話しやすい環境をつくることや、自分たちがとるべき行動を決めてもらうことなど、知らず知らずのうちにコーチングのスキルを使っていたわけです。そのやり方が、「コーチング」だと知った時、「これだ!」と思い、結果として今につながりました。実体験で効果を感じていたやり方でしたので、瞬間的にそう思いましたね。

 また、コーチングの本質であるコミュニケーションは、世の中のあらゆる場面で必要とされるスキルです。決して一過性のブームで終わるものではないということも、直感的に確信しました。

 コーチングは非常に有用であると感じた一方で、私のいわば「本籍」はコンサルタントであり、それは今でも変わりません。そのため、銀座コーチングスクールを立ち上げることを思い立った時は、自分はあくまでも運営者であり、優れたコーチ達を講師に立てて取り組もうと考えました。それが良かったのだと思います。私自身がコーチ兼講師としてスクールを立ち上げたとしたら、今でも自分で講師を務め、全国展開するような現在の姿にはなっていなかったと思います。自分ひとりが講師を務めるのなら、テキストの質が低くても、いくらでもアドリブで対応できます。ですが、自分以外の人が講師を務められるようにし、かつ品質を保つには、テキストを充実することが不可欠です。現在のテキスト開発のために、コーチングの知識・経験が豊富な、セミナーコンテンツづくりの専門家をコンサルタント兼コーチとして雇い、数百万円のお金を注ぎ込みました。当時はまだ社員もいなかった時期でしたので、かなり思い切った投資だったのですが、どれだけ利益を上げられるかということより、自分自身で納得のいくコンテンツにしたいという思いが強かったです。

インタビュー

よりよくなるための意見やアイデアを

ーー 森さんご自身はコーチングをやってどんなところが変わりましたか

 まずは忍耐強くなったこと、自分が感じたことを素直に相手に伝えること、すなわちフィードバックできるようになったこと、自己開示ができるようになったこと、感情を大切にするようになったこととかですね。コンサルタントの仕事の中では、比較的、質問のスキルに偏っていたと思いますので、コーチングを体系的に学んだことは本当に有益でした。

ーー フィードバックとか、感情に目を向けるとか、自分の内面にあるものを言葉にして伝えるって、日本人は元々得意ではないですよね。

 そうですね。企業のコーチング研修の講師も時々やっているのですが、ある程度年齢を重ねると、コミュニケーションのスタイルに癖がついていて、なかなか難しいことがありますね。人間、いつでも何か必ず感じているはずなのですが、それを言語化するのが難しいということでしょう。それを何とか言語化しようとすることは、自分自身と向き合うことでもあるわけで、それが成長につながります。自己開示もそうでしょうね。以前は自分のことについて話すのは得意ではありませんでしたし、私くらいの世代ですと、「仕事に感情を持ち込むな」という環境で育ちましたからね。でも今では、むしろ感情が大切だということを、つくづく感じています。

ーー いよいよ来月から復帰ですが、今はどんなお気持ちですか?

 少し緊張、そして大きな期待と好奇心でしょうか。コーチング的に状況を俯瞰し、今、何がどうなっているのかを把握しようとしているのが現状です。カンファレンスが開催されますが、みなさん、どのような想いで参加し、コーチとして活動されているのかなと。そして少しずつですが、GCSの代表を引き継いだら、自分は何を実現したいのかということを整理しています。そこで頭に浮かんだのが「社会変革」です。正確には、自分自身の漠然とした思いを結晶化したのが「社会変革」という言葉です。ですが、具体的な部分をさらにはっきりとさせたいですね。

ーー GCSのコーチたちに求めることは何かありますか?

 「社会変革」へ向けて、コーチングを広めて欲しいという気持ちはありますが、こちらから求めるというより、「こうして欲しい」というアイデアを聴きたいですね。こうなったら私はコーチとしてもっと活躍できますとか、世の中をよくする貢献ができますとか、そのような情報がスムーズに入ってくるようになると嬉しいです。コーチングの理念である自由さとか主体性が大切で、少なくともそれを邪魔する存在にはなりたくないです。コーチたちに何をして欲しいではなく、コーチたちがやりたいことができるようにすることを、やりたいです。

GCSに関わる人達が、どんな想いでGCSに来て、どうなったらもっといいって思ってるかを知りたいですね。GCSがもっとよくなること、「社会変革」につながることであればどんどん取り入れていきたいなと思います。

ーー 社会がよりよくなるための一翼を担う。楽しみにしています。ありがとうございました。

インタビュー

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Profile
森 英樹
コーチ
株式会社アンテレクト社長
銀座コーチングスクール代表
銀座コーチングスクール認定委員長
上智大学外国語学部英語学科卒業後、急成長中堅企業で最年少事業部長を経験の後、年商数十億未満規模のベンチャー・中小・中堅企業のための成長戦略構築が専門の経営コンサルタントとなる。2000年、コンサルタント会社在職中にコーチングと出会い、コンサルティングの効果を高める方法として使っていた自分の手法がコーチングに近いことに驚く。コーチングの有効性とビジネスとしての将来性を確信し、2001年12月、銀座コーチングスクールを開校する。

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