Coach Interview - 砂村義雄 コーチ(後編)

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人生を変える秘訣は「何事にもオープンであること」

 外資系企業でキャリアを積んで海外生活を経験しながら、帰国後の転職で大挫折をしたという砂村さん。オープンになれたことで人生が劇的に変わったそうです。
(聞き手:山上 晴美コーチ)

インタビュー

世間話から生まれる関係

−GCSでクラスを終え認定を習得後、職場での活用はいかがでしたか?

 はい。転職したての職場では、部下が女性ばかり10人の経理課長という立場でした。
 部下たちは恐らく最初、海外帰りで入社したとか言っているけど、どんな人かわからなくて、なかなか話がかみ合わないと感じたんだと思います。私の方は、仕事に関しては部下というものは上司にもっとちゃんと教えるべきだと思っていましたが、何故かみんなあんまり話したがらない。身構えているのが見て取れました。
 その時にふと思ったのが、聞けば聞くほど殻に閉じこもったり逃げたりするは、自分が信頼されてないからじゃないかと。仕事について「これはどうなっているの?」とか聞く前に、もっと全員のこと、部下それぞれのことを知る必要があるんじゃないかと。師匠であるメンターコーチは私の話をすごく聞いてくれたよなって、自分がコーチングを受けた時のことを思い出しました。そこで、それからは「部下の一人一人の話を聴く」、ちゃんと「世間話をする」ことが必要だと思ったんです。

 実は私は、それまでは世間話なんて無駄だと思っていたんですけど、そうでもしないとなかなか会話が始まらないのです。そこで仕事の時間の半分を、彼女たちとの会話に費やそうって決めて毎日朝とか昼に1、2人に。こちらが興味を持って聞こうとすれば、部下たちはいろいろな話をしてくれました。 例えば、「今日は電車が遅れちゃって大変だった」とか「最近は天気が悪い」とか、飼っている犬の話とか同居しているお母さんに困ってるとか、本当に種々雑多な話です。

 この話が何につながるのか、仕事にどう関係してくるのか?とちょっと不毛に感じながらも、少しずつコミュニケーションすることによって、だんだん打ち解けてくる。そうするとちゃんと私の依頼にも応えてくれるし、質問にも答えてくれる。今思えばあたりまえなんだけど。例えば仕事の進め方や手続きに関して、「今こうなっているけど昔はこうだった」とか「 Aさんはこの仕事が得意で、Bさんはこの仕事が得意」「実は、AさんとCさんはあまり仲が良くない」とかいろいろなことが見えてくるわけです。それですごく仕事がしやすくなりました。
 雑談だから立ち話が多くて、多分周りはみんな、聞いてないようで聞いていたと思います。女性は自分がどう取り扱ってもらっているか、他の同僚はどうか?など、よく観察していますね。こんな世間話を通じて、結果として関係づくりができました。

−それは女性でなくても、部下からしたら上司が自分に関心を持ってくれている感じがしてうれしいと思います。

 もう1つ面白いエピソードとしては、困りごとの相談に乗ってほしいと言うので、部下の一人と何気ない会話をしていくと、自らどんどん話してくれたこと。当時の私はメカニズムは理解出来ていなかったけれど、恐らくオートクラインが効いて少しずつチャンクダウンされたのでしょうね。 突然「あ、わかりました!」って。
 「何がわかったの?」と私が聴くとそれには直接答えず、
 「わかりました。こうやってこうすれば良いのですね、はい、そうします!」と、話をしながら自分ひとりで解決していくということが頻繁に起きるようになりました。
 まさにGCSのテキストに書いてあるようなことを実感しましたね。

−コーチングと出会って、部下の方達ともいい関係ができて。それでも独立しようと思ったのは何が砂村さんの背中を押したからですか?

 外資系企業のマネジャー職の仕事は結構ハードです。プレッシャーも多いし、評価が悪ければ辞めさせることもあります。短期間に成果を求められる「24時間・365日」のこの仕事を、私はこのままずっとは続けられないなという気持ちがありました。でも何をしたらいいのか?ともやもやしていました。会社には65歳くらいまでいられると思うけど、60歳定年後は給料は半分くらいになるだろう。そんな矢先に『人生100年時代』の書籍に出会いました。
 30年以上勤めて、海外での仕事や役職経験やいろいろな挫折があって。この経験をうまく活かしたら、ビジネスパーソンを対象にした仕事ができるかもしれない。中小企業診断士の仕事でもコーチングを活かせるし、潜在的なニーズはあるだろうと思ったのです。

 でも会社を辞めてもすぐにお客さんが来るわけではないので、思い立って、友だちを作ろうと大学院に行くことでした。新卒で入社した最初の米国系企業では、アメリカ人の同僚が皆保有していた経営学の修士、つまりMBAを取ることにしました。一種の憧れもあったと思います。それで大学院2年間の仲間づくりが始まりました。会社の中だけという狭い世界に閉じ込められていたから視野が広がっていなかったと気付きました。大学院での授業ではいろいろな会社の人たちを目の当たりにしました。人脈というより、純粋な意味での友だちがかなり増えましたね。

−友だちを作るためにMBAの勉強をするというのは新鮮な視点ですね。砂村さんは、役目を真面目に堅実に着々と進めているような印象を受けますが、大切にしていることを挙げるとしたらどんなことですか?

 「何事にもオープンであること」、それが心情かもしれないです。加齢と共にリスクの方が大きく見えたり、面倒くさいと思ったりしますが、毛嫌いしないでやってみようと。今こんなお話をしている私ですが、実はだいぶ人が変わったのだと思います。勤めていた時は自分にも人にも厳しい人間でした。目標に対してコミットメントが強くて、出来ない部下には強い口調で「やり直しだ」と叱責したりして。昭和の上司は多くがそうで、私もご多分に漏れずでした。

 コーチングで独立して暫く経ってからは、コーチ仲間から「最初会った時は、肩に力が入って近寄り難い人でした」とか、「会社辞めてコーチングを勉強してからまろやかになりましたね」とか言われました。それまでは、多分人の話なんて聞いていなかったんです。自分のシナリオがあって、そのシナリオ通りにとにかくやるように、と周りに指示を出して、従わせるやり方しかしていなかった。海外から日本に戻ったときの大きな挫折経験で、自分のやり方だけじゃダメかもしれないと気付いたのだと思います。

−ご家族とのコミュニケーションはいかがですか。

 コーチングを学んで、大分改善したと自負しています(笑)。うちの家内は私が仕事から帰ってくると、「ご近所でこんなことがあった」「こんなことに遭遇して困っている」といきなり話し始めるのです。会社モードの私はつい「だったらこうすればいいんじゃない?」と改善策を提示してしまう。そうすると家内の表 情がくぐもって、黙ってしまう。「そんなことはあなたに期待してない。もういい」と急につっけんどんになる。私は解決策を一生懸命考えて、伝えているのに...。
 コーチングを勉強してから「あー、これはただ聞いて欲しかっただけなんだ」ってわかるようになりました。「そうだったんだ。それは大変だったね!」と言うだけでよかった。それをこうした方がいいとか言われるので、嫌だと思ってしまうんですね。

 娘たちの方は卒論の話や就活の相談などいろいろと話しかけてきます。そういう時はちょっぴり「コーチング・モード」になりますね(笑)。最終的には本人が決めることので、それを引き出すような問いをしたりしています。そうしていると横で聞いていた家内は「プロコーチだから聞くのは当たり前かもしれないけれど、聴いていればいいっていうわけじゃない。親だから親として、きちんとこうすべきだとか、これはしちゃいけないとか言う場面もあるんじゃないの?」って。家内はいつも私に「厳しいフィードバック」をしてくれます。確かにそうだなと、他人の言葉にも耳を傾けることが大切だと気付かされています。

インタビュー

早く行きたければ一人で行け。遠くへ行きたければみんなで行け

−今自由にやりたい仕事ができていると思いますが、これから先何か展開させていきたいことなどありますか?

 独立して5年目ですが、一人でやることの制限や制約を感じ始めています。そこで一緒に仕事を進められる人を募りながら、時間的な制約や能力を仲間とカバーしてビジネスを展開できたら良いなと思っています。特に経営者を相手にした場合、私が全ての分野に対応できるわけではないので。
 ビジネスパートナー的な人たちとお客様に対応していった方が提供できる価値も高くなるし、間口も広くなる。個人個人がプロとしての立ち位置を維持しつつ、必要に応じてそれを束ねてチームとして対応できるような仲間と一緒に。そういうスタイルでやって行きたいと思っています。

 アフリカの諺の「早く行きたければ一人で行け。遠くへ行きたければみんなで行け」というのが好きなんです。気の合う仲間たちと一緒に何かした方が楽しいし、お客さんも喜んでくれるんじゃないかと思っています。また『ビジョナリーカンパニーゼロ』という有名な書籍にも、同じような記述があるのです。「何かをしたいとか、達成したいとかは大事だが、それと同時に大事なのは誰と一緒にやるかだ。誰かを見つけられれば、その後に何をするかを考えても上手く行く」と。確かにそうだと思います。

 それと、今年60歳還暦なのですが、次世代の人に何を残せるかを考えています。プロコーチって魅力的でこんなに素敵な仕事はないと本当に思っています。クライアントの話を聴いて考え方を学べて、そして「ありがとう」と言ってもらえてお金をいただける職業。やりがいがあって、人の変化や成長に立ち会える職業はそうないと思います。
 そして、大まかな表現になりますが、これからは後進を育てること。コーチングができるというセッション力だけじゃなくて、人間力とか自己基盤とかを伝えていく。それができたら世の中がよくなると思います。
 コーチングの資格では、国際コーチング連盟(ICF)のプロフェッショナルコーチ(PCC)認定を取得して、今その次の段階のPCCマーカーアセッサーになるためのトレーニングを受けています。コーチングは「人生の武器」で、強力な引き出しの一つだと思っています。そして自分が「何事にもオープン」になること。それが人生を変えていくのだと感じています。

−自分がオープンになることで、人生が大きく変わっていくということですね。お仲間と共に人間力溢れるコーチを大勢輩出されることも楽しみにしています。たくさんのお話をありがとうございました。

インタビュー

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Profile
砂村 義雄(すなむら・よしお)コーチ
GCS認定プロフェッショナルコーチ
GCS認定講師(横浜校元講師)
国際コーチング連盟(ICF) Professional Certified Coach(PCC)
外資系企業勤務歴33年の経理・金融ビジネスマン出身。管理職として部下育成、女性スタッフの活性化など職場で多くの課題解決に携わる。米国・シンガポール・中国への出張を数多く体験した後、海外の仕事を求めて家族と共にニュージーランドに5年間移住。
2011年に日本帰国後、人生のどん底で受けたコーチングを契機に、コーチングの魅力と効果に魅せられプロコーチの道へ。米国系企業の財務経理本部長を経て2018年に独立。「ステッププラス・コーチング&コンサルティング」代表、エグゼクティブ・コーチ。
現在、経営者・企業向けにエグゼクティブ・コーチング、並びにコーチングとコンサルティングを組み合わせた「協業型コンサルティング」を提供。また「1on1ミーティング」導入支援や管理職研修を通じて、組織開発・企業風土改革のプロジェクトを展開中。
中小企業診断士・経営学修士(MBA)・英語教師認定資格・ニュージーランド永住権を保有。
http://stepplus-coaching.com/

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