コーチングが、いまリーダーに求められる理由


260914gcsj.png


銀座コーチングスクール(GCS)広報チーム 森水三香子です。
 

「部下に、どこまで指示をすればいいのだろう」
「任せたいのに、つい口を出してしまう」
「こちらの考えを伝えても、なかなか自分から動いてくれない」

こうした悩みを抱えているリーダーは、少なくありません。
これまでの組織では、経験や知識を持つリーダーが正解を示し、部下がそれに従って動くことが求められてきました。
しかし、変化の速い今の時代、過去の経験だけでは判断できないことが増えています。

働く人の価値観も多様になりました。
同じ言葉をかけても、やる気になる人もいれば、プレッシャーに感じる人もいます。
仕事に求めるものも、成長、安定、やりがい、働きやすさなど、人によって異なります。
だからこそ、リーダーが一方的に答えを示すだけでは、人も組織も動きにくくなっているのです。

部下から相談されたとき、すぐに答えを伝えていないでしょうか。
もちろん、知識や経験を教えることが必要な場面もあります。
しかし、いつもリーダーが答えを出していると、部下は「困ったら上司に聞けばいい」と考えるようになります。
その結果、リーダーはますます忙しくなり、部下には自分で考える力が育ちません。

そこで役立つのが、コーチングです。
たとえば、部下が「どうしたらいいでしょうか」と相談に来たとき、すぐに答えるのではなく、

「あなたは、どうしたいと思っている?」
「今、どんなことが分かっている?」
「まず何から始められそう?」

と問いかけてみる。
問いを向けられることで、部下は立ち止まり、自分の考えを言葉にし始めます。
最初から明確な答えが出なくても構いません。
自分なりに考え、選び、行動する経験の積み重ねが、自ら動く力につながっていきます。

コーチングというと、相手の話を否定せず、優しく聴くことだと思われることがあります。
もちろん、安心して話せる関係をつくることは大切です。ただ、コーチングの目的は、話を聴いて終わることではありません。
相手が何を感じ、何を考え、どうしたいのかを一緒に明らかにし、次の行動につなげていくことです。
ときには、本人が避けていることに目を向けてもらう必要もあります。耳の痛いことを伝える場面もあるでしょう。
大切なのは、リーダーの正しさを押しつけることではなく、相手の可能性を信じて関わることです。

コーチングを学ぶことは、部下のためだけではありません。
リーダー自身の負担を軽くすることにもつながります。

「自分が答えを出さなければならない」
「自分が何とかしなければならない」

そう考えていると、リーダーは多くの仕事や責任を一人で抱えることになります。
けれども、部下一人ひとりに考える力があり、その力を引き出せると分かれば、すべてを背負う必要はなくなります。
リーダーの役割は、いつも正解を持っていることではありません。メンバーが安心して考え、意見を出し、自分から動ける環境をつくることです。
分からないことを「分からない」と言い、メンバーと一緒に考える。そんな姿勢も、これからのリーダーに必要な力ではないでしょうか。

コーチングは、特別な面談の時間だけに使うものではありません。
日常の短い会話の中で、最後まで話を聴く。
決めつける前に、一つ問いかける。
できていないことだけでなく、できていることにも目を向ける。
そうした小さな関わりの積み重ねが、部下との信頼関係をつくり、職場の空気を変えていきます。

正解のない時代だからこそ、リーダー一人の答えではなく、対話を通して答えをつくっていく力が必要です。
コーチングは、部下を思いどおりに動かすための技術ではありません。
一人ひとりが持っている考えや力を引き出し、ともに前へ進むためのコミュニケーションです。
「何と指示すればいいのか」と悩んだときこそ、まずは相手に問いかけてみませんか。
その一つの問いから、相手の中にある答えと、これまでとは違う関係が見えてくるかもしれません。


 

コーチング無料体験講座の
詳細・お申し込み