Coach Interview - 青地忠浩 コーチ(前編)船橋校講師

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コーチングで得た「経験を未来の糧にする内省力」

 自称超理系人間だったという青地さん。目に見えることを優先していた時期から一転し、人の内面に目をむけるようになり、大きな変化を遂げたという体験を伺いました。 (聞き手:山上 晴美コーチ)

インタビュー

キャリアコンサルティングとコーチング

−船橋校の講師として登壇されているとのことですが、それ以外のことも併せて現在の活動をお聞かせいただけますか。

 クラス講師としてはこれからレギュラークラスを担当しますが、船橋校では、以前からいろいろやらせていただいていて2023年のGCSワールドツアーの中で、成人発達理論をコーチングにどう生かすかをゼミナールとして何回か開催させていただいています。今年に入ってからは「船橋校錦糸町校LAB(ラボ)」を立上げ、人財育成や組織マネジメントの様々なテーマに関して、職場でコーチングを活かすときに、どんなところにぶつかってどう悩んでどんな葛藤があるのかということを共有・探求する機会を無料で開催しています。
 あとは、プロコーチとして中間管理職の方を対象にコーチングをしています。コンサル会社にも勤めていて2年前に転職して今の会社にいます。そこではシニアマネージャーとしてメンバーの育成やキャリア支援のために1on1を行ったり、別の部署の人にもコーチングを活かしたメンタリングを行なったりしています。
 今の会社に入社したときに、コーチングをしていると言ったら会社の中で研修をやってほしいと言われ、管理職向けのコーチング研修を2時間くらいですが毎年やらせてもらっています。

−それはいいですね。コーチングの活動と会社勤務の両立をしているのですね。

 はい。コーチングは週末や平日の夜にやっています。

− どんなきっかけで、いつごろGCSの門を叩いたのですか。

 2022年の春です。きっかけはいろいろあるのですが、2020年頃に前職の会社で異動になって経営企画部に配属され、社内の人材育成担当になりました。それまでは対人支援などを体系的に学ぶ機会がなかったので、キャリアコンサルタントの資格をとり、さらに上位資格も取ったのですが自分では自信を持って対人支援を提供できるレベルではないと感じていました。そんな時に、キャリコンのコミュニティの中にコーチングをしている方が何人かいたので話を聞いて、より具体的に知りたいと思って調べ始めたのがきっかけでGCSを見つけました。キャリアコンサルティングとコーチングの違いも気になり、近かった船橋校の体験講座を受けました。船橋校の小賦コーチがフランクに接してくれて、職場の話も理解してくれたので、クラスを受けようと軽い気持ちで始めました。

−キャリアコンサルティングとの違いは明確になりましたか。

 キャリコンについては批判的には思っていませんし、共通するスキルもありますが、違いもあることがわかりました。
 キャリコンでも人の話を傾聴し質問したりするので、コーチングの会話はさほど大変な感じはありませんでした。でもその一方で、純粋にクライアントの中に答えがあるという「コーチングマインド」のところが、それまで思っていた対人支援よりももっと本質的な部分を大事にしているのを感じました。
 キャリコンの場合は各種のキャリアの理論を踏まえて、その人の問題点を見立てて、ある程度は伝えていくことが必要です。コーチングもクライアントに課題感がある場合が多いと思いますが、それらをクライアント自身が気づき、意識や行動を変えていくのを支援するというところが自分にはしっくり来て、そこを信じて問いを立てたり感じたことをフィードバックしたりする。これらが自分の感覚に合っている気がしました。

−違いがわかって、コーチングのスキルも仕事上活かせるという感覚はありましたか。

 そうですね。前職では長い間、リスクマネジメントとか危機管理の技術寄りのコンサルをやっていました。その後、社内の人材育成担当と、人事領域のコンサル部門との兼務になりました。また、現職ではこれらに関心のあるメンバーが多く、会話も増えましたし、そこに入ってくる若手の育成も大切なのでコーチング的な関わり方は必要かと思いました。

インタビュー

人の多様性の違いを知る

−長くコンサル会社で勤務されているということですが、最初からこの分野のお仕事をしているのですか。

 私は超理系人間で、大学院で博士号をとって大学の先生になろうと思った時期もありました。でも、研究環境の制約を感じてちょっとその道に進むのは違うような気がしたので、民間企業のコンサルティング会社に入り、25年間勤めました。大学の先生になりたいと思ったのは、人に教えたいということもありましたが、研究活動をしてその道の専門家になりたいと思ったからです。

−何の先生になろうと思っていたのですか?

 爆発安全工学という分野で、当時花火に使用していた火薬の爆発事故が結構起きていてその研究を7、8年やっていました。その流れもあり、前職ではリスクマネジメントや事業継続マネジメントという領域のコンサルティングサービスを提供していました。
 リスクマネジメントにおいても、例えば企業に大地震を想定した対策を打ってもらうとしても、技術的な観点だけでなく人や組織の観点というか、そこにお金を出して投資するという意思決定が必要になります。リスクマネジメントの担当部署の人と経営者とのコミュニケーションとか、事業部門とのコミュニケーションとか、それらの人々をどう説得するかとか。自分はそのようなことへの配慮やサポートが十分にはできていなかったと感じています。やはりもっと人のことや組織のことを深く知らないといけない。そう思ったのが40歳代前半の時ですね。さらに、当時マネージャーだったのですが、ことごとく組織マネジメントを失敗してしまい、かわいがっていた優秀な部下が辞めたり、体調不良になる部下が出たり、面談の時に泣かれてしまったりと、いろいろありました。

−そうでしたか。何があってそのようになってしまったと思いますか。

 人の感情に対する理解不足ですね。感情が行動や活動のきっかけになるのですが、感情は判断の妨げになるものというふうに、当時は思い込んでいました。まさに目に見えるもの、数字や活動を見るだけで、その人がどう思っているかなどは邪魔者なので判断材料に入れてはいけないと思っていたのですね。ですから種々の理由で苦しんでいる部下に、「それは自分ができていないからでしょ」と告げるなど、人の内面にあまり関心を持っていなかった。
 その頃までは、反響やニーズがあった自分の成功体験を無意識に信じていたこともあって、そちらに目が行きすぎてしまい、メンバーの健康を含めた心身の状態に目が行き届きませんでした。パフォーマンス重視、実績重視、能力がある人を優先しがち。人の感情というより合理性、それが当たり前だと思っていました。さらに同じ時期に、家族のこともありました。長男が特性のために子育てに苦労し、三男がダウン症で生まれて半年で亡くなってしまうということが起こりました。その時に、人の多様性にはそれだけ違いがあるということをようやく40歳すぎて実感しました。それからですね、考え方がガラリと変わって、部下の育成もコンサルも、組織や人、感情や葛藤をいかに配慮するかということがわかってきました。
 それともう一つ、自分自身の身体のことです。お客さんとの会食で鯛の骨が喉に刺さってしまったのですが、ちょうど年度末で危機管理の訓練が立て込んでいたので2、3週間放置していたのです。ですが痛みが増してきて喉が腫れて、ついに救急車で搬送されてしまい、もう少しで呼吸ができなくなって死にかけるという体験をしました。治療で喉に管を通す器官挿管をするので、声が出なくなるかもしれないと医師に言われました。でもどうすることもできないのでそれを受けたのですが、おかげさまで後遺症もなく回復しました。
 本当にいろいろなことが重なったタイミングでした。

−それはすごい体験でしたね。回復されてよかったです。同じ時期に試練のような出来事を経て考え方が変わって、現在はコーチングという新しい分野にも進んで良い状態と言っても良いのでしょうか。

 今は企業のDX・企業変革を支援しています。テクノロジーやAI活用を含むプロセス変革の支援、それに伴う人材育成や組織の設計、カルチャーを変える支援とか。そういうコンサルティングの現場でも、プロジェクトメンバー、社内、お客さんも含めてコーチング的な関わりが役立っています。

−社内の管理職向けにコーチング研修もされているということですが反応とか効果の面はいかがですか。

 2時間だけでは難しい面もあるので、もっと社内でコーチングを体感できる機会を作りたいと思っています。現職の会社は1000人くらいいるのですが、知らない人から「コーチング研修、私も出ていました」と受講した方から声をかけてもらったりすると嬉しいですね。

インタビュー

後編は近日公開予定です!今しばらくお待ちください。

後編
・目に見える外面よりも見えない内面に目をむける

Profile
青地 忠浩(あおち・ただひろ)コーチ
18年にわたりコンサル会社の管理職として、メンバーの育成やキャリア、業績目標の達成など様々な課題に向き合ってきました。
組織マネジメントの失敗も経験。
その中で、ミドルマネージャーの「あり方」が、働く人々のウェルビーイングに極めて重要だと考えるようになりました。
さらに私自身が急性の病気に罹ったり、特性のある子の子育てを経験。
人の「内面」の重要性と複雑性を深く体感してきました。

こうした経験から、個人と組織の「内面」と「外面」のバランスが重要だと確信。
コーチングを通じて、皆さまの学びと成長を全力でサポートします。

認定資格
GCS認定コーチ
GCS認定プロフェッショナルコーチ
GCS認定クラス講師
ICF認定コーチ(ACC)

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