人はどのように成長するのか?成長理論から考えるコーチング

銀座コーチングスクール(GCS)広報チーム 赤川美佐子です。
「自分には向いていない」「今さら挑戦しても遅い」「どうせ自分にはできない」
何かに挑戦しようとしたとき、このように考えた経験はありませんか?
私たちは、自分の能力や可能性について、知らず知らずのうちに限界を決めてしまうことがあります。
しかし、その考え方自体が、成長の可能性を狭めているのかもしれません。
今回は、心理学者キャロル・ドゥエックが提唱した「成長マインドセット」という考え方から、
人の成長とコーチングの関係について考えてみたいと思います。
■ 成長マインドセットとは?
スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエックは、
人の能力に対する考え方を、大きく2つに分けて説明しています。
一つは「固定マインドセット(Fixed Mindset)」。
能力や知性は生まれつき決まっており、大きく変えることは難しいと考える傾向です。
もう一つは「成長マインドセット(Growth Mindset)」。
能力や知性は、学習や経験、努力、工夫によって伸ばすことができると考える傾向です。
例えば、仕事で思うような結果が出なかったとき。
固定マインドセットでは「自分には能力がない」と考え、次の挑戦をためらってしまうかもしれません。
一方、成長マインドセットでは「何が足りなかったのだろう」「次はどんな方法を試せるだろう」と、
経験を次の学びにつなげようとします。
同じ出来事であっても、その捉え方によって、その後の行動が変わるのです。
■ 成長するために必要なのは努力だけではない
成長マインドセットというと、「努力すれば何でもできる」という考え方だと思われるかもしれません。
しかし、単に努力を続ければよいということではありません。
うまくいかない方法を繰り返すのではなく、何がうまくいかなかったのかを振り返り、
方法を変えたり、周囲の力を借りたりすることも大切です。
また、誰もが常に成長マインドセットで物事を捉えているわけではありません。
仕事では前向きに挑戦できても、人間関係では「自分は変われない」と感じることもあるでしょう。
つまり、大切なのは、自分が今どのように物事を捉えているのかに気づくことなのです。
■ コーチングが成長を支援する理由
コーチングでは、相手の可能性を信じ、対話を通じて気づきや行動を促していきます。
例えば、「私にはできません」と話す人に対して、
ただ「あなたならできます」と励ますだけでは、考え方が変わらないこともあります。
そこで、コーチは次のように問いかけるかもしれません。
「そう思うのは、なぜですか?」
「これまでに似たようなことを乗り越えた経験はありますか?」
「できるようになるために、何が必要だと思いますか?」
こうした問いを通じて、自分の思い込みに気づいたり、
これまで見えていなかった選択肢を発見したりすることがあります。
「できない」という結論で終わらせず、「どうすればできる可能性があるのか」と考えてみる。
その視点の変化が、新たな行動につながることもあるのです。
もちろん、すべてのことが努力によって実現できるわけではありません。
しかし、自分の可能性を最初から決めつけないことには、大きな意味があります。
人の成長は、何かができるようになることだけではなく、物事の捉え方や選択肢が広がることでもあります。
コーチングは、答えを与えて相手を変えるものではありません。
一人ひとりが自分の可能性に気づき、自ら考え、行動する。そのプロセスを支援するものです。
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