部下が黙る「なぜ?」、話しだす「何が?」

銀座コーチングスクール(GCS)広報チーム 妻鹿由佳子(めがゆかこ)です。
「なぜ、そう思ったんですか?」
仕事でも日常でも、私たちはよく「なぜ?」と尋ねます。
相手の考えを知りたいときには、とても便利な質問です。
でも、コーチングでは「なぜ?」の代わりに、
あえて「何が?」と聞くことがあります。
たとえば、部下が
「最近、仕事にやりがいを感じられなくて......」
と話してくれたとします。
そこで、
「なぜやりがいを感じられなくなったの?」
と聞くと、相手は【原因】を説明しようとします。
一方、
「何がそう感じさせているんだろう?」
と聞いてみる。
すると、「仕事内容なのか」「人間関係なのか」「自分の成長実感なのか」など、
【今起きていること】を一緒に探っていくことができます。
「なぜ?」が悪いわけではありません。
ただ、「なぜ?」には、少しだけ理由や正解を求める響きがあります。
そうすると、相手が悩んでいたり、自信をなくしていたりする場合に、
「なぜできないの?」
「なぜそうしたの?」
と聞かれることで、責められているように感じることもあります。
一方、「何が?」という問いは、オープンな雰囲気を作れます。
「何が起きているんだろう?」
「何が大切なんだろう?」
「何があれば変わりそう?」
と、一緒に探していくことができます。
コーチングを学ぶと、こうした言葉の微妙な違いにも意識が向くようになります。
そして、「良い質問をしよう」と頑張るよりも、
「この人はいま、何を考えようとしているんだろう?」
と相手を見ながら問いを選べるようになっていきます。
質問は、答えを引き出すためだけのものではありません。
相手が安心して、自分自身の答えを探すための入り口にもなるもの。
いつもの「なぜ?」を、「何が?」に変えてみるだけでも、
対話の雰囲気が少し変わるかもしれません。