Coach Interview - ひびのあゆみ コーチ（後編）富山校講師

　富山校の講師として、コーチとして長く活動しているひびのあゆみさんに、家庭と仕事の両立で挫折し道を模索してコーチングと出会い、活用するようになった現在までのことをうかがいました。
（聞き手：山上 晴美コーチ）

ーー 当時はまだコーチング自体が認知されてなかった時代ですね。「聴き方講座」の評判はいかがでしたか。

　自分で言うのもおかしいですが評判は良かったと思います。タイトルも考えて「そっと心を開く聴き方講座」にしました。コワーキングスペースの方は毎週やっているので、そのときによって１人のときも10人のときも。でも毎週やっているので認知されてきて、参加されなくても毎週やってますねと言われて２年間くらい続けてやりました。そのあと妊娠出産があって少しお休みしたんですが、今は「夢かな会」というグループコーチングをしています。夢を叶えるためにチャンクダウンしながら第一歩を踏み出せるようにしています。月に２、３回リアルとオンラインでやっていますが、４７都道府県でやりたいと思ってます。今１２都道府県まで来たところです。それぞれのエリアで主催してくれる人を見つけて集めてもらったりしています。勉強会を主催している方のネットワークでお友達に声をかけて開催したりとか、GCSの講師で協力してくれる方もいらっしゃいます。受けた方は「夢を叶えるのは簡単だってわかりました」とか、「行動力が５倍になりました」とかおっしゃって、実際に叶えている方もたくさんいらっしゃるし、一回でも継続しても受けることができます。

ーー それはすごいですね。どんどん道を切り開いているように感じます。元々行動する方だったのでしょうか。

　前は行動力全然なかったんです。学生の頃から自分は並の人だと思ってて、目立たないし何かやろうと思っても全然だめで何となく生きてたんです。それで、就職して結婚して子どもができて、仕事と育児と家事で挫折したことから自分のアイデンティティがなくなったっていうか、自分はなんだろうって模索する時期がありました。そのときにコーチングと出会ったんです。

ーー最初は個人事業主から始めて、その後に法人として株式会社ひびのあゆみとしてスタートされ、いわゆるプロとしての覚悟を決めたのだと思いますが、その経緯はどんなだったのでしょうか。

　最初は、プロコーチですと言ってもそんなに興味を持ってくれる人もいませんでした。でも、パソコンのインストラクターはまだしていたので、仲間の先生にコーチングを伝えたら、ご自分が仕事をしていたインターネット市民塾というところを紹介してくれました。ちょうど職員を探していると言うので職員として入ったんです。コーチングをしているということに興味をもっていただけたので、職員でもコーチングの講座を開催したらどうかと言われて「聴き方講座」を始めました。ネットでテキストを出してたまにスクーリングで行う講座です。そのうちに他の講師仲間の紹介で、今で言うコワーキングスペースで朝７時から8時まで毎週金曜日にコーチングセミナーを始めることになったんです。 私にはやはりコーチングをスクールで学んだことが大きくて、それまでいろいろな講座に行ったり本を読んだりしても、そんなに世界が変わるってことはなかったです。でもコーチングを学んで認定コーチになって、人に伝えたり行動することができるようになったこと。それがとても大きいですね。 株式会社として３年前に立ち上げました。コーチネームをひびのあゆみにして、屋号もオフィスひびのあゆみだったので、毎日歩んでいくというコーチングの意味を込めてそのまま会社名にしました。

ーー３人のお子さんの育児をしながら起業して仕事をするのは、時間のやりくりにも工夫が必要だと思います。ご家族の協力もいりますね。

　基本的には夫には何も言わないんです。全部事後報告なので。家事育児には協力してくれない人なので、夫に預けて学びに行ってた頃は反対されていました。でも今は子どもも大きいのでいやがられることもないです。彼がちょっと変わったのは、私が富山県の職員研修をしたときです。それまでは何をしているのかわからないって言ってました。

ーー 最後に、これまでを振り返って、ひびのさんが体験してきて皆さんにシェアしていただけるようなことがありましたら。

　私の場合人との出会いが大きかったと思います。何かの集まりにただ参加するだけでも、関わりができるような場なら積極的に話すとか。踏み込んで対話をしてみるといいと思います。自分のことじゃなくて相手を知るだけでもいいのです。そこで思いがけずに道が開けたりします。なるべく声をかけてつながれるようにですね。せっかくの出会いをそこだけで終わらせないように。席の左右前後にいる人と言葉を交わしていることが良かったと思います。それから、誰かに誘われたら、それがどんなものよくわからなくても行った方がいいと思います。自分で選ぶものは偏りがあるけど、他の人が声をかけてくれるのは客観的によいと思ってくれるからです。

ーー そうですね。誘われたら行ってみることも大事ですね。思わぬ所に出会いはありそうです。「夢かな会」をさらに広げるために、協力してくださる方を募集中ということですね。お話ありがとうございました。