Coach Interview - 小川 恵美子 コーチ(前編)

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「豊かさ」をもたらしたコーチング

 ある悩みをきっかけに勧められたコーチングが、それまでの学びや仕事とリンクして功を奏し、今はパソコン教室を運営しながらコーチングを楽しんでいるという小川さんのお話をうかがいました。 (聞き手:山上 晴美コーチ)

インタビュー

家族の一言から始まる

−パソコンの指導をしていると聞きました。コーチングとの出会いと関連があるのですか。

 あまり関係はないです。実は親族が亡くなって、それに伴っていろいろな問題が起き、親戚から誤解されることもあって、どうしていいかわからなくなっていました。
 10年くらい心理学を学んでいたので、身近な人を亡くしたときの気持ちの移り変わりについて、授業で学んだことを思い出しました。自分にも当てはまるところがあったので、多少冷静に自分の状態を見つめることはできました。
 でも、そこから先に進めなかったんです。ゼロから下がることはないけれど、そこから上がることもできない。そんな苦しい期間が長く続きました。


−ご親族との間でうまくいかないことがあったのですか。

 はい。人が亡くなって悲しいときに、いろいろなことが重なり、悲しさプラス人間不信になってしまいました。
 どんなに頑張ろうと思っても、悔しさや悲しさ、つらさといった負の感情が、いつも心の中に渦巻いていたんです。
 パソコン教室では生徒さんのお話を聴くことも多いので、自分が元気でなければ人の話は聴けないと当時は思っていました。
 そこで、カウンセリングを受けようと考えたんです。自分ではうつにはなっていないと思っていたので、病院ではなく、カウンセリングを受けてみようと。
 そんなとき、娘から「お母さん、コーチングって知ってる? お母さん好きだと思う。一回やってみたら」と言われたのです。
 コーチングという言葉は聞いたことがありましたが、当時はカウンセリングの方が頭にありました。
 それで、コロナの後くらいにネットで探してGCSの仙台校を見つけたのですが、「コーチングを受ける」ではなく「コーチングを学ぶ」の方に申し込んでしまったのです。

−無料体験講座ですか。

 はい。気づかなくて(笑)。担当してくださった講師の横山純子コーチがいろいろと説明してくださるのは、私が初めてだから詳しく教えてくれるのかなと思っていました。そして体験セッションをして、なんだか面白い聴き方をするなという印象がありました。聴かれても答えられないこともあって、とにかく面白いという印象でした。
 実は翌朝、不思議な体験をしました。スチールラックに箱がパンパンパンと並ぶようなイメージが突然出てきたのです。それが何を表しているのかはわからないのですが、今思うと、私の感情が整理されたという意味のような気がします。
 そこから仙台校の授業が始まりました。最初はクラスAとB、せいぜいCまで行けばいいかなと思っていました。そうしたら一緒に受けた方やアシスタントの石田義彦コーチから、「え、ここまでやったのにやめるの?!」と言われて結局クラスDまで受講しました。そもそも資格取得なんて考えていなかったし、実際にセッションをやってみることにも興味がなかったんです。それなのにクラスDを終えたら、いつの間にか認定試験を受ける流れになっていました。慌てて横山コーチに「セッションで、どうしていいかわからない。質問ができないと思います。」と半泣きになりながら相談したところ、「ストラクチャーを上から順番に言わせてもらいなさい。経験を積んだ方がいい」と言われてその通りにしました。
 私は人の3倍やらないと身につかないと思っているので、とにかく数をこなそうと。やると決めたら考えが変わってセッション練習も頑張れるようになりました。


−そういう経験を経て、セッションはどんなふうになっていきましたか。

 認定をいただいてしばらく、今もそうかもしれませんが、ストラクチャー通りかもしれないです。そこから無理に外れることもしないし、必ずそれをしなくてはいけないとも思っていません。
 今も緊張はしますけれど、最初はちゃんとした質問をしなきゃというところに捉われていました。今は質問をするというよりも聴く方を大事にしたいと思うようになって、聴いているうちに「あれ?」と感じることがあります。その違和感を大切にしながらお話を聴いていると、ご本人もまだ言葉にできていなかった思いが、少しずつ見えてくることがあります。

−「聴く」を大事にして、印象に残っているセッションにどんなものがありますか。

 印象に残っているのは、最初はなかなか信頼関係を築けず、どう向き合えばよいのか、私自身とても戸惑ったセッションです。
 「えー! 私には無理かも」「どうして私だったんだろう」と思ったほどでした。
 それでも、お話を聴く時間を重ねていく中で、いつの間にか距離が縮まっていることに気づき、ほっとしたのを覚えています。安心して話していただける時間をつくることの難しさと大切さを実感しました。
 詳しい内容は控えますが、最後には、その時間がご自身のこれまでを振り返る機会にもなり、とても意味のある時間だったと伝えていただけて、泣くほどうれしかったです。
 私にとって、「聴く」ということの意味を改めて考える、忘れられない経験になりました。
 華々しい実績ではありませんが、私には宝物の体験です。こういうことに携われて本当によかったと思います。

−よかったですね。まさにコーチングセッションの醍醐味ですね。最初コーチングは面白そうだと感じてクラスの途中までやってみようと思い、結果として認定コーチになってさらに国際資格も取得されたのですが、学んだことから何を感じてどんなことを得たと思いますか?

 面白いと思ったのはそれまで学んでいた心理学とは違って、未来に目を向ける感じがしたところです。自分の経験からやはりゼロから上に行けない部分にコーチングが作用すると思いました。
 それと、コーチングを始めてから素敵な方々と繋がりを持てました。最初に関わってくださった講師の方、アシスタントをしてくださった方、一緒に学んでくださった方。この3人がいてくれたおかげで認定まで行けたのだと思います。認定を受ける時にセッションのお相手をしてくれた方ともいまだに連絡を取り合っています。最初の頃のセッション練習で、「私初めてなので、ストラクチャーを上から順に言わせてください」って言ったら「いいですよ。最初はそうですよね」って言ってくださったので、それ以降、安心してセッション練習を重ねることができるようになりました。

インタビュー

できない自分も含めて認める

−これまでのお仕事について少し伺いたいのですが、パソコン教室は長くされているのですか。

 2027年の3月で19年になります。


−長いですね。どんなきっかけで始めたのですか。

 主人の転勤が多かったのでそれまでは行く先々で事務の仕事をしていました。
 上の子の受験を考えて中学2年に上がるタイミングで、主人とは別に、子どもたちと私だけで仙台に戻ってきました。主人の親も高齢で介護が必要になっていましたし、下の娘もまだ小学校に入る前でした。そうした状況を考えると、長時間の通勤や勤務は難しかったんです。
 そんなとき、何か自分でやったらと主人に勧められました。何をやろうかと考えていたのですが、ちょうどパソコンのインストラクターの仕事をしていたので、それなら自分でパソコン教室を始めようと思ったんです。
 教室を始めたとき、下の娘は小学校3年生でした。学校のすぐ近くで教室を開いたので、小学生のうちは一人で家に帰らせず、学校が終わったら教室に帰って来るようにしていました。だから、娘が小学生の間、まず3年間は続けようと思っていたんです。
 ところが、気づけばこんなに長く続いていて。まさかここまで続くとは思っていませんでした。今でも「なんでこんなに長くやってるんだろう」って思っています。(笑)

−生徒さんが次々といらっしゃるからですね。小学生のお嬢さんを一人でお留守番させないように、学校の近くに開業するというアイデアはいいですね。地域の方々が集まる楽しいお教室の様子を感じます。

 卒業していった方と外で偶然お会いした時や、わざわざ来てくださる方もいたりして。「また戻ってくるから閉めないでね」とか言われています。


−以前から、生徒さんのお話を聴くことがあったということですが、ベースに心理学の学びがあったからでしょうか。何かきっかけがあって心理学を勉強したのですか。

 父がうつを患っていたのでどうしてそうなるのだろうと思ったことが心理学に興味を持ったきっかけです。それから、大人でも子どもでも、いじめのようなことがありますよね。そうした人間の嫌な部分についても知りたいと思っていました。
 実際に心理学を学んでみると、「もっと早く知っていたら、子育ての仕方も違っていたかもしれないし、人との関わり方も変わっていたかもしれない」と思うことがありました。
 そうした学びは今も続けていて、井上礼子コーチの講座をよく受けています。

−そうですか。心理学もコーチングも学ぶとまず自分のことがわかりますね。

 そう。自分と向き合えますね。

−そういう意味では、小川さん自身の発見というのはどんなことがありましたか。

 いっぱいあります。まず、おせっかいおばさんでなくなりました。以前は、相手がどうかわからないのに、自分が良いと思ったことは勧めてしまうところがありました。
 それから「こうでなくてはいけない」と考えたり、物事をゼロか100かで捉えたりするところもありました。そうした考え方が、だいぶ和らいできたと思います。
 今は、人それぞれ違いがあっていいと思えるようになりました。それは他人に対しても自分に対しても同じです。できなくてもいい。できないことも含めて私自身を受け入れられるようになりました。

−今は気持ち的にも、満たされていると言うか落ち着いている感じなのでしょうか。

 満たされているというのはあります。以前の私は、できないところを人に見せるのが怖くて、何でも自分でできなければいけないと思っていました。
 でも、コーチングを学んで、「こうでなくてはいけない」と自分を縛っていることに気づくと、少しずつ考え方が変わってきました。
 例えば、仕事でも「完璧な自分を見せなければ」「人に頼ってはいけない」と思っていると、苦しくなってしまいますよね。でも、できないことを認めて人に助けを求めることで、仕事が楽になったり、人との関係が変わったりすることもあると思います。
 私自身も、できないところは周りもわかっているのに、それを見せるのが怖くて仕方ありませんでした。今も少しそういうところはありますが、だいぶ緩和されました。

インタビュー

後編は近日公開予定です!今しばらくお待ちください。

後編
・年齢を重ねても変わることができる
・やりたいを叶える

Profile
小川 恵美子(おがわ・えみこ)コーチ
「どうしたらいいんだろう。私が悪いのかな」
人間関係や仕事の中で、そう感じてしまうことはありませんか。
話していくうちに、実際に起きていることと、自分の中で受け取っていた意味が少しずつ分かれていくことがあります。そこから見えてくる「私はどうしたい?」。
安心して話せる対話を通して、今の状況を一緒に整理し、あなた自身の答えや次の一歩を見つけていきます。
「どうしたらいいんだろう」と迷ったときに、これからどうしたいかを見つける時間をご一緒します。

GCS認定コーチ
GCS認定プロフェッショナルコーチ
ICFコーチ認定資格 ACC
ブログ https://note.com/glad_auk3636


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