Coach Interview - 長瀬尚彦 コーチ(前編)
コーチングは「経験という引き出し」を開ける鍵
女性が多い職場で管理職として務めながら、女性社員を相手にさまざまな問題と遭遇。コーチングと出会って解決策を見出してからは、部下の指導だけでなく、ご自分の人生も豊かになったという長瀬尚彦さんのお話をうかがいました。
(聞き手:山上 晴美コーチ)
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見ている景色が違っていたことを知る
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−GCSのコーチプロフィールに、働く女性を支援するというようなことがあって、それはちょっと興味深いことだったので、お話を伺いたいと思っていました。
肩書きとしては「男女の個性を活かすマネジメントコーチ」と言っています。
個人のクライアントさんは女性の管理職や個人事業主の方が多いのですが、自分の強みや判断軸を整理し、自分らしく仕事や事業を進められるように伴走をしています。
企業向けには管理職研修や継続コーチングを通じて、部下の個性や可能性を組織の力につなげるお手伝いをしています。
企業と個人は別々の支援に見えますが、私の中では「一人ひとりの可能性を引き出す」という一本の軸でつながっています。せっかく力があるのにそれを発揮できないような職場環境をみると、放っておけないんです。
以前勤務していた会社はシステムキッチンメーカーで、私が担当していたショールームはスタッフがほぼ女性でした。一緒に仕事をしていく中で、女性スタッフたちは、私とは違う景色を見ていることに気づきました。
それまで私は、男性中心の営業畑で数字を追う仕事をしてきました。そのため、女性スタッフが何を考え、何を大切にしているのかが最初は理解できなかったんです。
私は本社から指示を出していたのですが、的を射ていないこともあったと思います。最初はそれがわからずうまくいかなくて、朝5時くらいに会社に行って夜も一人残って仕事をしていました。
自分で考えてもわからないので、話を聴くために全国のショールームを回り始めました。実際に話を聴いてみると、それぞれの現場に、お客様を喜ばせるためのアイデアや接客、展示の工夫がたくさんありました。
女性スタッフの話しを「なるほど」と、うなずきながら聞いているうちに、改善すべき点が分かってきました。でも少し遅かったのですね。年度末にその担当を外されてしまいました。今となってみればその失敗が自分の視野や視座を広げてくれたという経験でもあったように思います。
その後、何年かたって、統括する立場で再びショールーム部門に戻りました。その時は以前の失敗を活かして、スタッフの力を引き出し、一人ひとりが力を発揮できる運営を心がけました。その結果、顧客満足度業界ナンバーワンになれたり、新しいコンセプトのショールームを作ったりと、いろいろな成功体験をさせてもらえました。
そこで、同じような経験や考え方を持つ人だけで物事を決めるのではなく、互いの違いを認め、それぞれの視点を組み合わせることが、新しい発想や成果につながると実感しました。
ショールームには女性が大勢働いているのですが、男性中心の営業現場に慣れてきた人の中には、女性に対して必要以上に壁をつくってしまう人がいる一方で、違いを意識せず、自分のやり方をそのまま押しつけて、関係を難しくしてしまう人もいました。
男女の違いを知ることは、相手を決めつけるためではありません。「この人は何を大切にしていて、どのように受け取る人なのだろう」と、一人ひとりに興味を持つための入口だと考えています。
性別だけでなく、育ってきた環境や仕事の経験も違います。そうした違いを理解し、組み合わせることで、これまでになかった発想や価値が生まれると思っています。
そう言った経験もあって、私の場合は男女という切り口で、その違いを入り口にしてその人の個性というところに辿り着きました。この人はどういう人だろうと興味を持ち、その人が自分でその個性を活かせるようサポートする。現在はそれを自分の活動の軸に置いています。
−ショールームで働く女性たちが見ている景色が違っていて、男性がやりにくいと感じたのはどうしてだと思いますか。
当時の男性営業と女性が多いショールームでは、仕事をするうえで重視していることが少し違っていたのだと思います。
営業の男性には、数字を達成しなければならないという目標があり、お客様との接点量を増やそうとします。一方、女性が多かったショールームでは、目の前のお客様の満足度を上げるために、手間をかけて質を高めようとする傾向がありました。そこに、顧客対応で何を大切にするかという、見ている景色の違いを感じました。
はじめは、なんで数字に対する意識が低いのだろうって思っていましたが、そうではなくてお客様をきちんと見ていたのです。そうすればいろいろな変化に気づくし、丁寧に対応することで顧客満足が高くなって結局リピートにつながるわけです。
ですから、目先の量を求めるだけでなく、末長くお客様とお付き合いできるために丁寧に対応する、ショールームスタッフならではのやり方があることに気づきました。
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後編は近日公開予定です!今しばらくお待ちください。
後編
・一つのリクエストで場の空気が変わった
・散らかっていた自分の体験が生きてくる
Profile
長瀬尚彦(ながせ・なおひこ)コーチ
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「男女の個性を活かすマネジメントコーチ」。
前職では、全国約100拠点、約400名の女性ショールームスタッフの育成と組織運営を経験しました。認定コーチ資格取得後は、社内コーチとして約60名の次世代リーダーに、2年間継続してコーチングを行いました。
現在はシーライズを主宰し、中小企業の管理職育成と、働く女性の管理職・個人事業主へのコーチングを行っています。答えを一方的に教えるのではなく、クライアントに並んでベンチに座り、同じ景色を見ながら、その人らしい次の一歩を一緒に考えることを大切にしています。
主なサービス
・サクセスシナリオ・コーチング(ありたい姿と行動を整理する継続コーチング)
・個人事業主向けビジネスサポート
・企業向け管理職研修、セミナー、継続コーチング
HP:https://sherise55.com/
Instagram:@sherise_55
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