Coach Interview - モギ・セツココーチ（後編）

　ある日、会社員生活を続けている自分と向き合い、大きく生き方を問い直した。その先にあったのは自分らしさを大切にすること。今が一番幸せだというモギさんの話をうかがいました。
（聞き手：山上 晴美コーチ）

ーー 現在は独立してプロコーチとしての活動をし、さらにラジオにも出ているそうですね。

　インターネットラジオです。その時々にトピックを決めて、そのトピックに紐づいた話をしています。そこで私が作った曲を流しています。

ーー ご自分で曲を作るのですか。なんと素晴らしい！

　もう少し自慢させてもらうと（笑）
　テーマ曲、話している時のバックに流れる曲、トークスクリプトも自分で書いています。そして２０秒間のジングルを３種類作りました。曲を作ってきた人はいたけれど、そこまでやった人は初めてと言われました。ここで自分のやりたかった音楽とコーチングが一つ出来上がったと最近はっと気づきました。

ーー 理想的ですね。これまでやってきたことのリソースを、コーチングを使ってさらに深掘りして活かすというのがいいですね。

　はい。放送は昨年の8月から始まっています。
　自分の世界を作ってもし私の言葉を不特定多数に投げかけたら何が変わるのかなという
　興味で始めました。蓋を開けたら結構大勢の方が聴いてくださっていて驚きました。

　この機会を掴む勇気と言葉を投げかけることができるようになったのはコーチングと出会ったからです。
　時折帰ってくる「番組聴いたよ」っていうフィードバックがすごくうれしいです。

ーー どんなフィードバックが来るのですか？

　一番うれしかったのは小学校3年生の男のお子さんからのフィードバック。そのくらいの年齢の子どもが自分で感じたことを言葉にしてくれるってなかなかないですよね。その言葉がどんなに拙くても、自分で表現してくれたことがすごく嬉しかったです。それだけでもやった甲斐があったと思いました。

ーー 差し支えなければ内容を教えていただけますか。

　一緒に聞いていたおばあちゃんからコメントをいただきました。
　その時は「整える」というテーマでお話ししていて、「皆さんはどういう時に整ったという感じがしますか？」と質問を投げたんです。
　そうしたら彼は「トイレで立派なものが出た時に整ったって感じがする。トイレですっきりする。これが整えるでいいんだよね」って、おばあちゃんに言ったそうです。もうめちゃくちゃ嬉しくて。それだよそれって思いました。

ーー すごい。なんかセンスありますね。そのお子さん。3年生でそこまで考えるって素晴らしいですね。そのほかには何か活動はされていますか。

　今はやることを絞っていて「今年の目標は、自分の中にあるものをもっと磨き上げよう」って思っています。例えばコーチングのスキルもそうだし。今まで持っていたもの、それを使ってもっと何かができるんじゃないかって。
　元々自分の中に持っているものを最大限に活かすってどういうことなのかなって。
　自分が持っているものをもっと大事にして何かに繋げられるようにしていきたいと思います。

　少し先ですが、子どもたちとももっと話をしていきたいです。
　そのために、子ども食堂の給仕のおばちゃんになって、ご飯食べながら子どもたちが将来何をしたいのかとか何が好きなのかとかをいっぱい聞きたいんです。「あのおばちゃんに自分のしたいことを話すと本当になるんだよ」っていう話が都市伝説化するとか（笑）

ーー いいですね。コーチングと出会ったからできたことをいくつか伺いましたが、モギさんにとってコーチングの一番いいところはどんなところですか？

　本来の自分に還る選択を自ら許可できる心が作れたところです。
　これからも自分を生きることを大事にしていきたいと思います。

ーー 新人コーチに一言メッセージを贈るとしたら？

　焦らないで自分らしく生きて。
　そこからラジオのタイトルも「自分に還る時間」にしています。

ーー 「自分らしく」。それを軸にしながら自然な流れに乗って道を開いているように感じました。子ども食堂のおばちゃんの夢が早く叶いますように。ありがとうございました。