Coach Interview - 向川 敏秀 コーチ（後編）銀座一丁目校代表

　11年前にコンサルタントとして起業し、クライアントのモチベーションを上げるためにとコーチングを学んだ向川さん。ご自身もキャラが激変したというくらい、コーチングとの出会いが大きかったそうです。
（聞き手：山上 晴美コーチ）

ーー 大きな変化ですね。そもそもコンサルタントとして独立するきっかけはどんなことですか？

　パナソニックで成功体験をいろいろ積んできたので、それをパナソニックの中だけじゃなくて「日本企業、頑張れ！」という想いで、コンサルや研修講師になりたいと思ったんです。そしてビジネススクールを立ち上げたいという想いがありました。十数年前に、外資系企業がどんどん日本に参入してきて、日本企業が脅かされてる状態になっていたころ、社外のビジネススクールに行って、活躍している人たちと会ってとても刺激を受けたということもあります。パナソニックでは、携帯電話やカーナビなどのマーケティングに取り組んで、他社から首位奪回できたということがあります。パソコンシェアでは１位になろうということで、レッツノートがノートPC市場で１位になりました。役割としては顧客調査や販売店の調査をしていました。

ーー そのような経験を活かして起業しようと決めたのですね。会社員時代と違うことがたくさんあると思いますが、独立していかがでしたか？

　独立して3カ月後にリーマンショックが起きて、目論んでいた計画がぶっとんでしまい、落ち込んでいた時期があったんですが、他のコンサル会社の方とパートナーとしてつながることで会社の壁を越えて一緒に仕事ができる関係をつくりました。それで持ち直したんです。周りの同業他社の方々のおかげ立ち直りました。

ーー 人との繫がりの大切さですね。

　本当にそのおかげです。

ーー 銀座一丁目スクールを立ち上げて、スクール運営はいかがですか？

　クラスは少人数でも、ひとり一人手厚くサポートしているので楽しいです。銀座一丁目校は、比較的明確な目標を持って受講する方が多いので、クラスDでアクションプランを作り込み、具体的な行動計画に落としこんで進んでいく方が多く、認定とったあとには夢が目標に変わったという声も聴きます。周りの人とのコミュニケーションが変わったと言う方もいらして、独立を考えていたけど今の会社でがんばろうと思えてきたとか、昇格した方もいらっしゃいますね。

ーー 他に、クライアントさんと一緒に目標達成したことで印象深いお話がありましたら。

　昇格試験をサポートする依頼を何人かの方からいただいています。恊働関係ですごく具体的なゴールがあって期限も決まってるので気持ちいいですね。セッションやワークをしたり、プレゼンのリハーサルとかやります。その方の理想の上司像を描いてプレゼンをしてみるとか。本番に臨む上で2人で創り上げていって、合格したり昇格したりという報告を聴くと自分事としてうれしいですね。

ーー コーチとしてこれから活動をして行く方々に先輩としてメッセージをいただけますか。

　コーチングのクライアントを見つけるなら、まずターゲットとする顧客像を6パターン描いて、そのなかで優先順位をつけます。クラスDでも言っていますが、その人たちにメッセージを発信していきましょうと。クライアントを絞り込む事が大事なんですが、たいていの人は逆で広げようとします。でもコアの人たちがクライアントになると周りの人に波及していきますよ。

ーー 将来さらに広げていきたいことや、挑戦していきたいことはありますか？

　コンサルタント、プロコーチともに、ロールモデルになってくれる人をどんどん増やしていきたいですね。特にビジネスの現場では、潜在的なコーチング需要はたくさんあります。コミュニケーション力の高いビジネスパーソンが増えて、心豊かなビジネス現場が広がっていく、その一助となってくれる仲間を増やしていきたいですね。

ーー 想いを共有できる仲間が増えるといいですね。ありがとうございました。